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目覚めて最初に浮かんだひとは誰

右目を入り口に奥の方が痛い
頭痛持ちとしては、まったく痛みがない
時間の方が少ないのだけれど
挿しこまれた痛みのねじ巻きの程度は
日によって変わるもの
今日は、腕をつっかえ棒にして頭をもたげながら
痛みを支えている

幸いにも自宅仕事の日だったので
「何ともありませんよ」という仮装をせずにすむ
紛らわせるために小さな音でラジオを流しておく

ふと、外を眺める
今日はじめて見るせかいはもう暗くって
ずっと同じ場所にいるのに時間旅行でも
したみたいな錯覚に陥る
今日を過ごしたのかしら、と

電線に烏が一羽止まって小首をかしげている
薄い夕日に照らされている
近くの大きな樹の下で集会が行われているけれど
そのうちの一羽なのかしら、と思う
いつも何を話しているのだろうな
全校集会で貧血で倒れてしまう子がいたけれど
その時着ていた服の色はグリーンだったな
なまえは○○くんだったな
とまるで関係ないことを思い出す

誰かに覚えておいてもらうことや
誰かに思い出してもらうことって
すごいことだといつも思う
私の方から連絡することは何とも思わないけれど
相手から連絡が来る、たったそれだけのこと
貴重で、決して当たり前ではないすごいこと

noteはフォローして頂いていればタイムラインで
流れてきて、気づいてもらえるのだろうけれど
誰かの一日のなかで考えてもらえる時間が
ほんの数秒でもあるだけで
それはとてもありがたいことだと思う
哲学でいうと認識論っていうものなのかな

今朝起きていちばん最初に
誰のことを考えましたか?


たんなるにっき(その79)

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