曇り空の方が眩しくて目も口も真一文字に結んで歩いた
どこまでも続くようなまっすぐな道
大きな川を渡る橋を歩くと
タワーマンションの群れが水面に反射
しているのが見える
橋の歩道は往来が多く、すれ違うたびに
いちいちお互いを見合うのがなんとも
不思議だった
◇
何の気なしに昔住んでいた街に足を伸ばした
とても長いこと住んでいたその場所には
時々行きたくなる
原点に帰るなんていう綺麗なものではない
後悔や悔しさを思い出しにいく
というもっと生々しい感じかもしれない
楽しいことも忘れたくない思い出も
そこにはあるけれど、それを途切れさせて
しまったのもその場所
私にとって生きる理由や活力は
後悔や悔しさで、自分のためでもあるけれど
それで迷惑をかけたり傷つけてしまった
ひとにいつか報いたい、ということ
◇
とある詩のなかにも書いたかもしれないけれど
街は息をしている、そして変わり続ける
ぐるりと街を回るなかで、お店がなくなってたり
変わっていたり、思い出との答え合わせが
うまくいかなくなってゆく
私自身もきっと周りから見たら変わり続けている
(できれば成長の意味であって欲しい)
私だけが変わらないでいるような気持ちでいる
私も前に進まないといけないのだろう
再生は元に戻ることではなくて
そう言ったのは私自身なのだから
たんなるにっき(その67)
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