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ハーフガードシリーズ②ハーフの分類 (柔術脳内フォルダ)

 今日も今日とて柔術は楽しい。練習後の補強をいろいろやっています。ハードにやりすぎると継続できないし疲労が残るので、ちょうどいい塩梅を試行錯誤中です。

 今日はハーフガード(以下:ハーフ)の記事の第2弾。ハーフガードの分類です

前回はこちら。ハーフは加入必須の保険という話。


結論 ハーフのフォルダ分け

それぞれのハーフに合った技を出す

 今回の記事は、この章だけ読んでもらえたら十分です(もちろん全部読んでほしいですが)。
 ハーフには種類があって、それぞれのハーフ用の技があります。それらを整理して適切なタイミングで使わないとハーフの技はかかりません。それはトップのパスでも同様です。そのためにはまずハーフの種類を整理して把握しておくことが重要です。

実際には組手や重心、相手の姿勢などもっと細かくフォルダ分けされた中に技のファイルがある。
同じ「ハーフ」と呼ばれるものでも細かく見ると別物のガードだったりするので同じ「ハーフ」フォルダに突っ込むと混乱する。たまに脳内で分類できてないけど一発でその技を取り出せる人も感覚派の人もいます。

 例えば、ニーシールドやハーフバタフライで有効なオーバーフックを普通の四の字ハーフでやっても潰されて終わりです。
 トップなら膝の抜けてないハーフでクロスニーはできません。まずは膝を抜く動き(ロングステップやスネ使うヤツ)をするべきです。

 柔術は、正しいタイミング(シチュエーション)で技をかけないと決まりません。ハーフはその「タイミング」を間違えることが多いです(フォルダ分けができていない)。おおざっぱに「同じハーフだから使えるだろ」と思っても使えないのです。

 ハーフの攻防が上手くいかない人はその技が本当にそのハーフ用の技なのかを確認しましょう。ハーフだからと技を全部一緒にすると使えません。

 次の章から、脳内フォルダの整理のためハーフを分類して整理します。

 脳内柔術フォルダのモデルはハーフ以外でも活用できて便利です。特に指導者の方はだいたい脳内でやっていると思います。

ハーフの種類

 ハーフガードとは、下の人が上の人の足を挟んでいる形(上の人が下の人の足をまたいでる形)をいいます。「〇〇ハーフ」という名前はたくさんあります。距離や組手や形で分類していきます。

距離による分類

リバデラはちょっと毛色が違いますが、ハーフの一種と考えられます

 ・四の字ハーフ
基本のハーフ。固定力が強く距離が近い、削られやすい。
肩をフレームにする

 ・シングルレッグハーフ
膝が抜けているのでヤバい形・四の字ハーフ以上に近くて削られる。組手と足の組み方をうまくやれば固定力のある強力なガードになる。
フレームはない。

 ・ニーシールドハーフ
距離を取れるが固定力弱いのでクローズドや他のガードと組み合わせる
膝(大腿骨)をフレームにする

 ・リバデラ
超遠い距離のハーフの一種。ハーフとオープンの間。防御力高め。固定力低め。ハーフのコンセプトを知っておくとより完成度の高いリバデラになる
足全体(足裏~足の付け根)をフレームにする。フレーム以外にもリバデラフックを使って距離をとれる

間違っていたらごめんなさい

 ちなみにシングルレッグハーフは木部先生の教則が最高です。ぜひ。

組手の分類

どの組手でも、枕を取られない(肩をブロックする)、体をフラットにさせない(脇を差させない)といった要素は共通してます

 絶対の正解という組手はないですが、ハーフの種類によって使い分けが必要です。

各ハーフの組手のポイント(長いし文だと分かりづらいので飛ばしてOK)

 ・四の字ハーフ
◎アンダーフック、肩フレームの形
✖オーバーフック

 ・シングルレッグハーフ
◎肩入れてアンダーフック(太もも抱く形)、ラペラ巻きつける
✖片袖片襟、アンダーフック、

 ・ニーシールドハーフ
◎片袖片襟、肩と内肘抑える形、オーバーフック

✖アンダーフック(脇差せたらニーシールドは必要ない)

 ・リバデラ
◎片袖片襟(襟取られなくて強い)、フックした足の足首とる+袖、襟
✖グリップなし(固定できないので走られる)

※リバデラはハーフとオープンの中間で距離が遠いので、他のハーフの組手とは別物

特殊な形のハーフ

 距離によるハーフの分類とは別に、変わった形のハーフもあります。以下簡単にまとめ

各ハーフのポイント(長いし文だと分かりづらいので飛ばしてOK)

 ・ハーフバタフライ
攻撃力高め。足を挟んでおらず固定力が弱いので固定する組手(オーバーフック、アンダーフック、片袖片襟)を使う

 ・コヨーテハーフ
アンダーフックから先にある形。基本的にこちらが有利な形。ドッグファイトとも。頭の位置が大事。

 ・ディープハーフ
みんな大好きディープハーフ。潜って入る。脇を差されると死ぬ。相手の下に入る。一方向だけでなく前後へ攻める。ブリッジ大事。フィジカル大事
組手はシングルレッグかダブルレッグか、ラペラを使うか、足の下に手を入れるか、など意外と細かくたくさんある。

 ・リバースハーフ
相手が逆サイドに飛ぶ形。他のハーフと違って体はフラットにして膝の向きは相手と逆を向ける。ブリッジスイープ、手前の足をフックスイープ、後転スイープなど。ディープハーフから流れでこの形になることも多い。
組手は下の手は腰を抱く。上の手は、こちらの足を取りに来る相手の手とのグリップファイト、あとは枕をとってくる相手の手の位置に気を付ける
距離が遠いとベリンボロに入れることも、逆に相手がトップからベリンボロ入ることもできる。

 ・オクトパス
背中を向けて腰切ってくるパスのカウンターで入ることが多い。自分から入ることも可能。背中をマットにつけたら死ぬ。へそ横向けて上体立てておく。バックテイク、後転スイープ、ヒップスロー的なスイープなど

 ・二重がらみ(ロックダウン)
足の組み方の一つ。強力な固定力。IBJJFルールだと二重がらみしたまま足を振る(エレクトリックチェアー)膝をひねる行為として反則を取られる。ディフェンスとしては優秀だが、アタックとしては反則のリスクがある。

まとめ

 最初の結論と重複しますが、ハーフの技はどの種類のハーフ用の技なのかを把握することが大事です。それぞれのハーフに適切な技を出しましょう。もしくは得意のハーフの形に持っていきましょう。また、ボトムでハーフをやらない人でもトップのパスでこの分類ができていると便利です。

 よいハーフガードライフを!黙ってハーフガードやってろ!

2023/11/10 アンディ
















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