テクニッククラスに出ないと強くなれないのか?(全文無料)

 今日も今日とて柔術は楽しい。テクニッククラスが好きなんです。昔から好きです。スパーより好きなくらい。新しいテクニックを知れる喜びっていいですよね

 今日はテクニッククラスの話。よくある「テクニッククラスに来ないで、スパーの時間だけ来る人問題」とも関係する内容です。


結論

 最初に結論から。テクニッククラスを受けなくても強くなることは可能です。正確には強くなれる人もいます。皆さんご存知JBJJF殿堂入りのシュラプネルの金古先生。金古先生は師匠と呼べる存在はおらず、教則動画を見ながら自分で考えながら強くなっていったそうです。では金古先生がそうだったなら俺もクラスは受ける必要はない、といったらそれは別の話です
 メリットデメリットを考えて、自分に必要かどうか考えましょう。

 ちなみに今回の記事は教則動画と比較してのテクニッククラスの考察です。動画も見ずクラスも出ないでスパーだけ参加する人は論外です。天才なら強くなれますがほとんどの人は強くなりません。クラス出られる環境があるのに、白帯でスパーしか出ない人で強い人を自分は見たことがありません。

 教えてもらう環境がなくて教則動画で研究をするのは、地方住みの学生がライブに行けなくて擦りきれるまでCDを聞くイメージ。テクニッククラスがあるジムに所属しているのに出ないのは東京住んでていつでもライブ行けるのに行かないでファンを名乗るようなものです(例えとして合っているのか?)

テクニッククラスと教則動画のメリットデメリット


テクニッククラスのメリット(教則動画のデメリット)

①先生がメンバーを見てクラス内容を決めてくれる
自分のレベルに合わせたテクニックを学ぶことができる。
教則動画では、まだ自分のレベルでは難しい技、自分には向いていない技、その前にやるべきことがある状態の技をやってしまう可能性が高い。

②自分ができているかどうかを見てもらえる
→その場で間違っていたら指摘してもらえる。
教則動画ではできているかどうかの判断が難しい

③基礎から学べる
→初心者クラスがあればマット運動やベーシックな技術から学べる。
教則動画でも白帯向けのものはあるが、そもそも初心者は何が基礎なのかすら分からないのでどの動画から見ればいいか分からない

④その場ですぐ打ち込みできる、その後すぐスパーできる
→教えてもらった技術をその場ですぐに試せる。教則動画だと難しい。

⑤”ライブ”なので集中して聞くことができる
→CDやDVDよりもライブ。その場にいて生で聞けるレッスンの価値は高い
画面越しに見る教則動画と生で見るクラスは入ってくるものが違う

⑥自分だったら選ばないようなテクニックを学ぶことができる
→教則動画は自分のやりたい技を選びがち。クラスだと思いもよらぬテクニックとの出会いがある。

⑦先生が実戦的なテクニックを教えてくれる
→無料の動画やSNSのテクニック動画だと、実戦だとあまり決まらない見せ技のようなものも多い。上級者はそれらを見極めて使える動画だけをみて勉強することができるが初心者だと実戦的な技か見せ技かの区別ができない。クラスだと先生が使ってきた実戦的なテクニックを学べることが多い。

クラスや動画の質によって、これらのメリットは変化します。

教則動画のメリット(テクニッククラスのデメリット)

①自分が学びたい技を選べる
→教則動画は自分の学びたい技を学べる。テクニッククラスは自分のやりたい技をやってくれるとは限らない。プライベートレッスンはやってくれるので最高だが高額。

②カリキュラムとして学べる、体系的に学べる
→1つのクラス内でテクニックを完結させるのは難しい。動画であれば一つの技を体系的にまとめることが可能。また、トライフォースさんのカリキュラムの様に柔術全体のテクニックをカリキュラムとして網羅的に学ぶことができる。
 しかし先生はテクニッククラスを一回で完結させずに、週単位月単位でクラスを構成することが多い。連日クラスに参加すればクラスでも体系的に技術を学ぶことは可能
③何度でも見直せる
→「一度きりのライブだからこそ心に残る」というクラスのメリットは、見直しができないというデメリットにもなる。かといってクラス中に動画を撮るとクラスに集中できないので本末転倒(好きなアーティストのライブでずっとスマホで撮影してたら台無し)。クラス中は集中して聞く。後でジムの人がクラスの内容を動画で共有してくれたらそれがベスト。

④先生があまりやらないテクニックも学べる
→先生も柔術のすべてのテクニックを知っているわけではないので、教則動画でそこを補足ができる。

⑤圧倒的な量がある
→クラスのコマ数は限られているが、教則動画ならばクラス以上にテクニックをインプットできる。

⑥時間的制約が少ない
→例えば仕事の都合でクラスに間に合わない人もいる。クラスは24時間のうちその時間にしか受けられないが、教則動画は24時間いつでも学べる

⑦効率よくまとめられている。ロスが少ない
→クラスはその日のメンバーや参加者の理解度などによって内容が変わる。教則動画は編集してまとめられているのでロスが少なく効率よく内容をインプットできる。

まとめ ライブもCDもどちらも大事

 テクニッククラスと教則動画。テクニックをインプットする手段としてはどちらもメリットデメリットがあるので、それを考慮したうえで自分に必要なものを取り入れていきましょう

大多数の人に当てはまる内容はこんな感じです

・白帯のうちはテクニッククラスに優先的に出る
・なるべく有料の動画を見る。質が高いことが多い。
動画の良し悪しがある程度見極められるレベルになったら動画の量、インプットを増やす。
・クラスはできる限り最初から出る。できる限り連日で参加する。その方が先生の意図を理解しやすい

 トッププロMMAファイターで日本屈指のグラップラー、パラエストラ天満代表の赤尾先生のツイート。


 テクニッククラスでは先生が何年~何十年もかけて身に付けたテクニックを直接教わることができます。それもライブで。自分だけでやるよりも、テクニッククラスに出て新たな学びを取り入れた方が成長につながるのではないでしょうか。

 そしてこれは自身がよく感じることですが、クラス中に先生がボソッとこぼす言葉がめちゃくちゃ大事なコンセプトだったりします。教則動画では省かれてしまうような大事なことがクラスのライブだと出ることがあります。先生は必ず大事なことを教えてくれてます。我々が気づいていないだけです。集中してクラスを受けましょう!

動画もクラスも両方大事です。ライブもCDも楽しみましょう!

2023/10/27 アンディ

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