【インタビュー】栃木移住のきっかけは「ジョブ型」のワークスタイル!キャリアを継続させる働き方〜ワーク・ライフ・インテグレーションへの道#09〜
こんにちは。&donutsプロジェクト、広報担当の近藤です。
&donutsプロジェクトでは2020年8月のコロナ禍に新しい働き方としてフルリモート勤務が可能な「ジョブ型」のワークスタイルが加わりました。
ワークスタイルを導入したことで全国・海外からもメンバーが入社しています。
今回は「ジョブ型」のワークスタイルを導入後、オフィスのある湘南地域から栃木県に移住したMMさんのストーリーです。
住むところを仕事に決められたくないと語る彼女の想いや、これまでのキャリア、新天地での生活についてお届けします。
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「ジョブ型」のワークスタイルが移住を後押し
近藤:MMさんは湘南から栃木に移住しましたが、移住のきっかけは何だったのでしょうか?
MM:移住の第一条件は、「毎日温泉に入れる」こと(笑)。当初は同じ神奈川県内の箱根や湯河原への移住を想定していました。
以前、東京から湘南へ引っ越した際も、たまたまフルリノベーション可能な物件に出会ったことで湘南になったのですが、今回のきっかけも偶然の「出会い」だったと思います。
また、&donutsにジョブ型のワークスタイルが導入されたことも大きいですね。神奈川県以外への移住を現実的に検討できるようになりました。転職を考慮することなく、地方移住できるというのは大きなメリットです。だから、山梨県や長野県も検討しましたし、滋賀県の物件を問い合わせたりもしました(笑)。
その後、両親が栃木出身ということもあって那須や日光の物件も見始めたところ、今のマンションを見つけました。内見した際、箱根や湯河原に比べて築年数も浅く、温泉施設もとてもきれいだったので印象に残り、東京などへのアクセスも悪くなかったため、ぱっと決めてしまいました。
近藤:温泉に毎日入ったらお肌がスベスベになりそうですね!
MM:私には他の温泉とのお湯の違いなど、よくわからないのですが、マンションの住人の中には「いろんな温泉に入ってきたけれど、ここのお湯が一番いい」とおっしゃる方もいます。いわゆる「個人の見解」ですけれども、そうであればいいですね(笑)。
ただ、都内や湘南に住んでいたら、毎日温泉に入ることはなかなか難しいと思うので、いつでも温泉に入れるというのは、最高だと思っています。温泉のおかげでリモート勤務のON/OFFの切り替えもしやすくなりました。
近藤:すごく素敵ですね。栃木県での生活は初めてですか?
MM:1歳半までは栃木に住んでいたようなのですが、記憶はなく(笑)。そのため、栃木で育った母に、道路のつながりや市区町村の位置関係などを教えてもらっています。
私の記憶にはなくとも両親にとっては思い出のある土地ですから、私も県内のあちらこちらへ足を運んでみたいと思えますね。
焚き火やドライブ、休日は充実した時間に
近藤:お休みの日はどんなことをして過ごしていますか?
MM:冬の間の休日のマイブームは焚き火でした(笑)。
マンションのバルコニーがBBQなどもできる仕様となっているので、試しに焚き火台を買ってみたのです。スキレットでベーコンやウインナー、パンなどを焼いたり、串に刺したマシュマロを炙ってみたり。元々、アウトドア好きというわけではなく、そういったスキルも皆無なのですが、やってみたらとても楽しくなってしまいました。
焚き火に使う薪も、近所を散歩しながら木の枝を集めたり、マンションの庭を剪定していた庭師さんにいただいたりしました。焚き火というのは、薪集めの段階から楽しいです。
あと、栃木へ来てようやく車を買いました。湘南にいた頃は、バス停や駅も近かったので、あまり車を必要だと思わなかったですし、なにしろペーパードライバーでしたから、買わなくて済むのならば買わなくてもいいかな?というような気持ちでした。
こちらへ移住してからも、しばらくはバスやレンタカーを使っていて、さほど不便を感じない数ヶ月だったのですが、やはり、体調を崩した際などは自家用車があったほうが便利かなと。
ペーパードライバーですから運転の練習をしないといけないわけですが、レンタカーだと練習をするモチベーションが全く湧かず(笑)。これはもう、自分が愛せる車を買うしかない!と思い購入にいたりました。
近藤:車を買った後、気持ちは変わりましたか?
MM:そうですね、運転をするモチベーションがかなり上がりまして(笑)、週末は必ず車に乗るようにしています。高速道路もデビューしました。
観光地で有名な日光東照宮の辺りも車で30分くらいなのでよく行きます。どこへ行ってみたいか母のリクエストを聞くなどして、ドライブを楽しんでいます。
近藤:温泉にアウトドア、ドライブなどすごく充実していますね。栃木県に移住して良かったところはどんなところですか?
MM:まずは、気候がちょうど良く、住みやすいところです。
夏に引っ越してきましたが、都心に比べて涼しく、湘南に住んでた頃と比べても、電気代が半分ほどでした。冬も非常に寒いということはなく、雪も多くないですし、日中の気温がマイナスになるということもないので、過ごしやすいと感じています。
それとお水がとってもおいしいところも魅力です。
東京や湘南に住んでいた頃も、「水道水は飲めない!」というタイプではありませんでしたが、私が育った長野県はお水がすごくおいしかったので、それに比べると、東京や湘南のお水は少し違うなぁと感じていました。
こちらへ引っ越したばかりの頃、昔、飲んでいた長野のお水と同じくらいおいしくて、懐かしいと同時に感動しましたね。
近藤:ここまで聞くだけでも移住したくなります。移住して特に不便さを感じることはないですか?
MM:近くにスターバックスやT-SITEはないのですが(笑)、ここ数年、ECや動画配信サービスなどが発展してくれたおかげで、どこにいても欲しいものが手に入りますし、特に不便さは感じていません。
情報も物質も文化も簡単に享受できる環境で長く生活をしていましたが、そういったことに少し疲れていたのかもしれませんね。「何をしようかな?」と立ち止まる時間が必要な年頃になったようです(笑)。また、仕事もインターネット環境さえあればできますから、影響なく取り組めています。
個人を尊重してくれる環境を求め続けてきた
近藤:MMさんは以前、「仕事に住むところを決められたくない」と話してくれていましたが、それはどういうきっかけがあったのでしょうか?
MM:最初は「着るものを会社に決められたくない」でした(笑)。
私は中学・高校と制服のない学校だったこともあって、社会人になり「オフィスカジュアル」という概念に出会うまで、服装を縛られる経験がありませんでした。制服ほどではないにせよ、「オフィスカジュアル」により着るものが制限されたことで、これが私にとっての大きなストレスになることに気がついたのです。そのため、比較的服装に制限のない出版やマスコミ業界で長く働いていました。
また、服装以外にも、会社によって衣食住などの日常生活を脅かされるのはナンセンスだなと思うこともありました。そのため、服装だけでなく住むところも、会社に左右されることなく、自分で決めたいと思うようになっていったのだと思います。
転勤がある職種の場合は、会社に居住地を決められることになりますし、それ以外でも通勤のしやすさを考えて住む場所を選んだりしますよね。そう考えると、場合によって「仕事」とは、人生の選択肢を狭めるものだと思えました。もちろん、その場所でしかできない「仕事」というのはあると思いますし、人生の中心に「仕事」を据える生き方も素敵だと思います。
ただ私は、「仕事」に住むところを決められることのない環境で働きたいという気持ちがどんどん強くなってしまい(笑)。雇用される側としてはとてもわがままなのかもしれませんが、個人の自由を認めてくれる会社の方が魅力的じゃないですか?
前職では「言葉を扱う仕事」を
近藤:出版・マスコミ業界ではどんなお仕事を経験してきましたか?
MM:新聞社では3部署を異動しましたので、編集業務だけでなく本当にいろいろな経験をさせてもらいました。その後、不動産関連の業界紙の記者となり書籍校正の会社を経て、&donutsに入る直前は一般企業の広報誌や営業資料、新卒採用のパンフレットなどの会社全体の紙媒体を編集する仕事をしていました。
その際に、Webサイトのリニューアルや運営にも携わり、Web媒体への興味が深まったことが、&donutsに応募することになった理由です。
近藤:MMさんは言葉の使い方がすごく素敵だと思っていたのですが、前職での経験が&donutsでも活かされているのですね。今までの言葉を扱う仕事を通して、意識していることはありますか?
MM:「言葉を扱う仕事」という視点とは少し離れますが、&donutsではSlackなどのテキストでのコミュニケーションがたくさんありますよね。
同じチームのメンバーなら、ある程度、省略された文章でもこちらの意図を汲み取ってくれるので、前提となる背景や今の状況がテキスト上、抜けていたとしてもあまり問題にはならないかもしれません。
けれど、コミュニケーション頻度の低いメンバーやクライアント、テキストでのコミュニケーションが苦手そうな方に対しては、丁寧に伝えることを心がけています。
例えば、翻訳サービスを使って英文を作ろうするときなど、主語は省略せず、修飾しすぎず、簡単な言い回しに置き換えて日本語の文章を作るなど工夫をしますよね?そういうイメージです。
あとは、理解してほしいと思うとき、相手に伝えたいと思う気持ちが大きいときほど、文章が長くなりがちだったりしませんか?そういうときこそ、内容を整理してシンプルに書くようにしています。
短歌との出会い、歌集出版も
近藤:MMさんは歌集も出版してますよね。短歌も簡潔に伝えることが大切になってくるんでしょうか?
MM:短歌に関しては、むしろ「わからない」ことを大切にしています。わからないことをわかりあいたいと思いながら短歌を作っているのですが、作り方はあまり理論的ではなく感覚的かもしれません(笑)。もちろん、歌人のなかには推敲を細かく重ねたり、短歌表現の構造を分析したり、ロジカルに歌を詠む方も多くいらっしゃると思います。
近藤:短歌に出会ったきっかけはなんですか?
MM:きっかけは寺山修司です。「寺山修司」というと劇作家としての姿を思い浮かべる方も多いと思うのですが、彼のキャリアのスタートは俳句や短歌などの定型詩であり、歌人としてとても優れた人でした。中学生の頃『われに五月を』を初めて手にし、寺山の短歌に強烈に惹かれてしまったのです。
その後、自分で歌を詠みはじめたきっかけについては、明確には覚えていないのですが、寺山の「のびすぎた僕の身長がシャツのなかへかくれたがるように、若さが僕に様式という枷を必要とした。」という言葉を読んだとき「かっこいい!」としびれた影響が大きい気がします(笑)。
MMさんが影響を受けた本の紹介はこちら(Instagram内)
近藤:そこから歌集を出版するまでの経緯について教えてください。
MM:短歌はずいぶんと昔から詠んではいたのですが、誰かに読んでほしいと思ったことは全くありませんでした。
ちょうど、湘南に引っ越した頃、友人を通して出会った知人が短歌をやっていて、新聞歌壇への投稿や結社への所属を勧めてくれました。その勧めに従ってみようかなと、とても軽い気持ちではじめたのです。おもしろくなかったらやめようというくらいの、本当にふわっとした気持ちで(笑)。
その後、歌集を出すきっかけとなったのは、2019年度の「東京歌壇」で 年間賞 (東直子欄) をいただいたことです。その際に、昨年亡くなった伯母が私の歌集出版を熱望してくれたということが非常に大きかったですね。
伯母が亡くなるちょうど1年前に歌集が完成し、叔母に本を渡すことができました。とても感謝しています。
近藤:人とのつながりやめぐり合わせがあったんですね。
MM:そうですね。知人と伯母に勧められなければ、短歌を誰かに読んでもらおうと思うことも歌集を出すこともなかったと思います。短歌とは他の人に読んでもらうことで初めて、文芸作品になるのだということを、歌集を出版して実感しました。
歌集:Eclecticはこちら↓
Webへの興味の芽生えと&donutsとの出会い
近藤:今までは紙媒体に多く携わってきたイメージがありますが、MMさんのWeb業界との関わりについて教えてください。
MM:先ほど少し述べましたが、前職で広報誌などの紙媒体を担当していた際に、Webサイトのリニューアルがあり、サイト設計やデザインなどにも携わらせてもらえた経験が大きかったですね。ニッチな単語の掛け合わせだったというのもあるのですが、狙ったキーワードでの検索結果が面白いくらいに変化して、会社への問い合わせも増えたとき、「Webメディアって面白いかも?」と思いました(笑)。
また、副業でWebライターもやっていましたので、紙からWebへシフトしたいなと考えるようになり、そんなときに&donutsと出会えました。今はニュースメディアの運用オペレーションや運用改善に携わっています。
以前はニュース記事を書くこともありましたが、役割や運用体制が変わったため、現在は記事を書く機会が少なくなりました。また機会があれば書けたらいいなと思います。
近藤:&donutsではチームリーダーもされていますが、何か大切にしていることはありますか?
MM:チームリーダーを任せていただいていますが、私としては、私以外のメンバーが優秀なのだと思っています。メンバーに支えられていると常に思っていますし、メンバーのことをすごく信頼しています。いつもみんなに対して「ありがとう」という気持ちでいます。
&donutsの魅力は「メンバー」
近藤:最後に&donutsの魅力はどんなところだと思いますか?
MM:まず、メンバーが魅力的です!
自分のスキルを向上させようと努力したり、新しい仕事にも積極的に取り組む前向きなメンバーが多いのではないでしょうか。また、社内講座を運営する「なれっじの会」のように、メンバー同士でスキルアップを目指す人をサポートする体制があるところも魅力のひとつだと思います。
なお、前向きなタイプばかりではなく(笑)、私のようにマイペースなタイプの人間に対しても、適材適所でその人の活躍できる場所を与えてくれるところも良いところかなと思います。
大手企業のように四角四面な組織ではなく、角が丸い感じの組織なのでフリースタイルが好きな方に向いているかもしれませんね。
&donutsは柔軟にシフトを組める就業形態も魅力の一つですから、時短勤務のメンバーもいます。そういった限られた時間の中での就業でも、誰かから与えられた仕事をこなすだけではなく、自ら率先して取り組むことで、最後まで責任を持って仕事をしています。本当に&donutsのメンバーは魅力的な人が多いので、我が社の採用は上手いのだと思いますね(笑)。
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自分のことを謙遜しながらお話してくれたMMさんですが、ライティングのスキルは&donutsプロジェクトのなかでも需要が多く、ライティング以外の業務でも要となるポジションに就くことが多くあります。
自分の持っているスキルを存分に活かし、栃木の新たな地で仕事とプライベートを充実させるMMさん。インタビュー時の彼女の笑顔がとても素敵で、話をしているこちらまで元気をもらいました。
&donutsプロジェクトではオフィスのある湘南、柏以外のメンバーも数多く在籍しています。
今後も全国・海外のメンバーのストーリーもお届けしますのでお楽しみに。
キャリアを活かし、ライフとワークのどちらも充実させ、ライフステージや価値観に合わせたあなたらしい働き方を実現しませんか?