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【インタビュー】夫の転勤で海外へ!駐在妻が語る海外での出産・子育ての悩みとは!?

こんにちは。&donutsプロジェクト広報の近藤です。
新年度がスタートし、3ヶ月が経ちましたが、皆さんは新しい生活にはもう慣れましたか?引っ越しの荷物も片付いて一安心の方もいるのではないでしょうか。

&donutsのメンバーもこの春に家族の転勤などで県をまたいだ引っ越しをしたメンバーが数名いました。実は&donutsでは世間で「転妻」と呼ばれる、配偶者が転勤族のメンバーが多く在籍していて、慣れない土地での生活やキャリアに関する悩みも経験しています。

今回お届けするのは、&donuts入社前に海外転勤に帯同の経験があるメンバー(Eさん、Sさん)が語ってくれた海外帯同(駐在妻)の悩みや日本と海外での出産・子育て事情についてです。二人は慣れない海外の地でどのような生活を送っていたのでしょうか。

Eさん:
妊娠中に夫の海外転勤が決まり、子どもが4ヶ月のときにインドの南部チェンナイに渡航。
2年間インドで子育てを経験。

Sさん:
夫の海外転勤により、自身の仕事を退職し、アメリカのカリフォルニア州に5年間滞在。
アメリカ滞在中に現地で出産・子育てを経験。

近藤:海外転勤の話を聞いて、海外で生活することに対してどう思いましたか?

E:夫の赴任先が南インドでしたので、食べ物や生活に関する不安があったのですが、夫が任期の間、子どもと会えず成長の様子が見られないのは寂しいと思いました。

S:もともと長期休みを利用して海外に行く機会が多かったので、渡航先がアメリカだったということもあり、自分にとって良い経験になるのでついていきたいと思いました。
でも、仕事を辞めることは苦渋の決断でしたね。

近藤:現地での生活で「言葉」の不安はありませんでしたか?普段は英語で会話していたのでしょうか?

E:現地の言葉はタミル語なんですが、基本的に英語で大丈夫です。
小学生のときに親の転勤でシンガポールに3年ほど住んでいた経験があるので、英語は話すことができました。

S:私も学生時代から英語を積極的に学んでいて、最初に就職した企業もUK(イギリス)の外資系企業だったので、英語を使う機会が多くありました。なので、アメリカでの日常会話は問題ありませんでした。

近藤:お二人とも渡航前から英語に抵抗がなかったのですね!では、言葉の壁はあまりなかったのでしょうか?

E:日常会話に困らない程度の英語はできても、言葉の壁がなかったわけではないですね。

S:そうですね。ただコミュニケーションが取れることと、現地の人にものを言えることではまた違ってくるので、電話でクレームをつけられるようになったら一人前なんて言われていますよね。

E:たしかに電話は早口で聞き取るのが難しいですよね。

S:それと、単語や文法が合っていても、文章の組み立て方が日本人っぽいと通じなかったりするんですよ(笑)。
「〇〇だから〇〇になって、結果〇〇なんだよね」のように、日本だと過程から話すことが当たり前ですが、現地の人からすると「結局どういうことなの?」と言われることも。
端的に結論だけ言ったほうが通じる場合もあります。

E:たしかに感情もストレートなので、ビシっと短く言うほうが伝わりやすいかもしれませんね。日本でよくある「申し訳ありませんが・・・」から始まったり、「〇〇だと思うのですが・・・」という言い回しは避けた方が良いので、言いたいことをはっきり言うということに、最初の頃は慣れなくて苦労しました。

近藤:英語を話せる二人でもそんな苦労があったんですね。生活面で大変だったことはどんなことでしたか?

E:もうたくさんありすぎて思い出せない(笑)。
一番は子どもが4ヶ月のときに帯同したので、ワクチン接種がものすごく大変でした。
インドと日本ではワクチン接種の種類もタイミングも違うので、スケジューリングが難しくて。シンガポールの小児科まで相談に行ったりしました。
でも、シンガポールでも接種できないワクチンもあるんですよね。例えば狂犬病のワクチン接種はインドでやりました。
自分のことはなんとかなると思っていましたが、子どもの病院がずっと心配でした。
アメリカは医療に関してすごく整っているイメージがありますよね。

S:アメリカの医療に関しては、さすがだなと思いました。
よく日本のほうが細やかだと思われていますが、実はアメリカも病院側は訴えられるリスクをきちんと考えているので、意外としっかり見てくれました。私は妊娠・出産はアメリカで経験したのですが、特に不安や心配ごともありませんでした。移住先が日本企業が多く進出してきている地域だったので、子どもの病院に関しても困ることがなかったですね。

近藤:海外での出産や子育ては、日本とはまた違った大変さがありそうですね。

E:子育てに関してはどこに行っても「赤ちゃん、かわいいね!」って歓迎してくれるので、あまり人の目は気にならない子育てができたのは良かったですね。離乳食などはパックになっている便利なものがあるので、それを与えていました。

S:アメリカは出産して通常の入院は2日間だけなので、体は大変ではありますが、すぐ家に帰れるのは良かったです。
持ち歩きのベビーフードやミルクも充実していましたし、旅行も問題なかったです。あれは日本でももっと普及してほしいと思いますね(笑)。

近藤:海外の子育て事情は、日本と違っておもしろいですね!
お二人とも海外帯同の際に仕事を退職しているかと思いますが、自分のキャリアに対する不安はありましたか?

E:会社に在籍はしていましたが、ちょうど出産のタイミングだったので、仕事は休んでいました。正直、国内だったら帯同しなかったかもしれませんが、海外なら自分のキャリアにとっても、良いチャンスだと思いました。

S:私も海外だったので前向きでしたね。人によって、海外は行きたくないとか、行く国によっても帯同に対しての気持ちが違うと思いますが。
でも、帯同して3年目くらいで帰国してからのキャリアが気になり出しましたね。
夫の駐在が3年で終わる予定だったのですが、3年経っても終わる気配がなくて・・・(笑)。英語を話せるだけでは、再就職は難しいのではないかと思って、学校に通うことにしました。

近藤:Sさんはアメリカで、デザインの勉強をされたんですよね?

S:そうです。住んでいるところの近くに学校があってグラフィックデザインを学びました。そこの学校はグラフィックデザインを1年間学んで、そのあとWebデザインというコースでした。
私の場合は、1年間通ったところで子どもを妊娠したため、グラフィックデザインのみ勉強しました。
Webデザインは学校には通ってないのですが、学生のときにWebサイトを作成した経験があったので、学校でグラフィックデザインを学んだことで、Webの仕事をしたい!と思うようになって、帰国後にWeb業界の仕事を探しました。

近藤:帯同中もちゃんと帰国後のことを考えて勉強していたのですね。
ちなみに現地で仕事をしたいと思ったことはありましたか?また、生活に慣れるまでどのくらいの時間がかかりましたか?

E:私は子どもが生まれてすぐだったので、駐在の準備や向こうでの生活への不安もあったので、このときは現地で仕事をすることまでは正直考えられなかったかもしれないですね。

S:最初から子どもも一緒に帯同する人は本当に大変だと思います。
私は子どもがまだいなかったときに帯同したので、最初の3年間は自分のやりたいことを経験することができました。
それでも生活に慣れるまで1年半くらいはかかりましたし、周りの情報収集の時間も必要でした。
初めての帯同は仕事を抱えたままは難しいですよね。まずは行ってみて現地での生活に慣れることが第一優先。慣れてきて自分の生活リズムが整ってきたら何か新しいことを始めてみるのもいいかもしれませんね。

E:たしかに。私の場合はわりとニッチな場所だったので、ネットにもあまり情報がなくて。先に駐在している奥様たちの集まりに参加したりして、たくさん情報収集をしましたね。海外帯同ではそういうお付き合いの時間もけっこう大事なんですよね(笑)。
もし、2回目の帯同だったら以前と比べて気持ちにも余裕が持てると思うので、仕事をしてみたいという気持ちも出てくるかなと思います。

編集後記

今回インタビューに答えてくれたEさん、Sさんはもともと持っていた英語のスキルを活かしながら、前向きに海外での生活を送り、自分のキャリアの糧としていました。
昨今のコロナ禍で、海外駐在の考え方や状況も変化してきているかと思いますが、今も家族の転勤により、自分のキャリアについて悩む方がたくさんいるという現状もあります。

&donutsプロジェクトではフルリモートでの採用もしているので、家族の転勤があっても、自分のキャリアを諦めずに続けることができる環境があります。実際に、国内や海外に引っ越した後も、メンバーとして働き続けているメンバーが多くいます。

今後、国内の転勤帯同経験がある&donutsメンバーの話も記事にしますのでお楽しみに!