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通用しない「当たり前」

6月中旬。

「え、どこだっけ?」

寝床が施術ベッドから、普通のベッドに変わり
見慣れない壁、見慣れないカーテン。

「あ、そうだ。引っ越したんだった」


そんなことを思いながら
いつもより丁寧に化粧をして、アパートを後に。


頭の中で、タイ語を繰り返しつつ
バイクタクシーに行き先を告げ、職場へ向かいます。


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オープン当初の予約数は、たった数名。


LINEのアカウントを作成したり

POP作成やSNSの更新に明け暮れる日々。


「集客ってこんなに大変なんだ」

と思ったのを、覚えています。


具体的に何をしたらいいのか。

どんな集客方法があるのか。

何をすればターゲットに響くのか。


そんなことを悶々と考える日々でした。



そして、タイには厳しいルールがあって
日本人1人に対して、雇うタイ人は4人。

タイ語は愚か、英語もさっぱりな私。

分かるのは、簡単な挨拶くらいで
伝えたいことも、上手く伝えられない日々。


仕事への取り組み方も、日本とは異なるため

「日本だったら、率先して動いてくれるのに」

という思いが、どんどん募っていきました。



私の仕事は、私の仕事。

あなたの仕事は、あなたの仕事。


これが、タイでの考え方のようです。


手伝う、フォローするという感覚はなく
その人の仕事を取るということになる。


という考え方があると、後日教えてもらいました。


慣れない業務で手こずっても

患者さんが遅れて来院し、次の予約に響いても

ベッドメイクが出来ていなくても


これらは全て私の仕事なので、ノータッチ。


ただ、今思えば当たり前なんです。


今までしたことがない業務を

何の指示もなく求められても

出来るわけがないのです。



「考えて動け!」「盗んで覚えろ!」

そんなことは、タイでは通用しません。


・どのようにするのか見せて伝える

・何故そのようにして欲しいのか説明をする

・絶対に怒らない(重要ポイント)



この3つを意識し、業務に取り組み始めました。

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