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資本主義との折り合いのつけ方を考える

私、安部美穂は12月にスタートアップでの職を辞し、2024年春から半年ほど海外にいってきます。この節目に際し、お世話になっている皆さんに感謝の思いを伝えるべく想いを記そうと思います。

仕事について

スタートアップのスの字も知らないところから、創業間もないクアンドに関わり始めてから、はや6年。10年経った気がするくらいには中身のギュッと詰まった日々でした。

クアンド代表下岡さんとの出会いは、大阪から(新卒で2年働いた会社を父の死をきっかけに辞めて)北九州にUターンし、就職活動していた時のことでした。地場の建設業の小さな事務所に面接に行くと、そこには社長ではなく社長の息子である下岡さんが面接官として座っていました。「最近僕もUターンしてきて、父の会社を手伝いながら自分の会社も立ち上げたところなんだ。どちらも一緒にやってくれる人を探している。」そう言われた私は、地元なんて田舎だし帰ってきたくないと思っていたけど、意外と面白いことやってる人がいるんだ!とワクワクしたことを覚えています。

そこから建設業の業務改善にもがきながら、スタートアップの創業期のバックオフィスを正社員1名から15名ほどまで経験。1カ月先の状況は全く想像できないスタートアップは常に刺激的。広報への転身、分社化、資金調達など、様々な新しい景色を見せてもらいました。

資金調達PR時の集合写真。チームの色が出たこの写真、とっても気に入っています

分社化と述べましたが、分社が嫌だった私はわがままを言って新しく創業された株式会社Regnioでもバックオフィス業務に携わらせてもらってきました。2社を同時に見ることで初めて、組織やカルチャー、経営というものを深く理解できたような気がします。

休みの日も一緒に遊ぶほど仲のいい同僚たち、お客様、投資家やアドバイザーの方々、スタートアップ支援の行政の方々、周りのスタートアップ、メディアなどなど社内外での数々の出会いは一人残らず私の人生の糧となりました。心から感謝しています。

朝起きてSlackの通知を気にしなくてもいい生活がどんなものかもわからないし、まだミーティングに出て新しいお客様のことを知り、新しい戦略について考えたい気持ちが心から湧いてくるのですが、卒業です。

資本主義の真ん中で

一方で、大きな資金を調達してより多くの顧客への接点を見出し、会社を圧倒的なスピードで成長させねばならないスタートアップで働いていると、ふとしたときに「あれ、これは本当に私がやりたいことだろうか」という思いがよぎってしまうのも事実でした。

これは学生の頃きちんと就活に向き合わなかったツケが回ってきているのですが、自分の人生における「働き方」をちゃんと考えたい、その時間が欲しいという思いが次第に大きくなりました。

海外への想い

学生時代、中国に1年交換留学をしたとき、海外で暮らすことの楽しさを知りました。旅行ではなく住むことで初めて知ることができる現地の人々の生活、文化。この世には知らない世界がこんなにも無限に広がっているんだ、そのことを絶対に忘れたらだめだ、と強く思ったのでした。またいつか海外に住む経験をしたいなと思いながら、ワーホリも考えましたが、コロナや仕事のタイミングから20代はあっという間に過ぎ去りました(まだ20代の人はぜひ決断してください)。

諸々の条件(貯金、高齢出産のリミット、夫を日本に置いていくことなど)から設定した期間は半年間。この間にアイルランドでの語学留学やスペインでのカミーノ・デ・サンティアゴ巡礼、中国留学時代のイタリア人の友人に会いに行くなどしながら今後の人生を考えたいと思っています。

ベリーダンス、フラダンスに続いて…今はフラメンコ

結婚について

2023年10月に入籍しました。

やっと、気取らずに、無理をせずに一緒に過ごせる相手が見つかりました。そしてそんな相手は実は身近な社内にいました。結婚すべきは、かっこいい!と惹かれる人でもなく、趣味が合う人でもなく、安心して隣で睡眠できる人である、ということに気づくまでに大変時間がかかりましたが、気づいてから結婚できてよかったです。

年下ですが、お兄ちゃんのように面倒見てくれる人です。おじいちゃんとおばあちゃんになっても手をつないで散歩できる夫婦になることが目標なので、どちらもリタイアしないで元気に歳を重ねていきたいと思っています。

まだ紹介できていない人もたくさんいますが、徐々にご紹介しますので連絡とりましょう。海外から帰ってきてから門司港でパーティーをしたいなと妄想だけしております。

こちらはある外国人の友人からのお祝いメッセージ。日本語をがんばって書いてくれたことがとっても嬉しくて可愛くて飾っています。

一番うれしかった結婚祝い

これからもみなさん末永よろしくお願いします。


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