半年前から友人に『男はつらいよ』を薦められてるんですが・・・
依頼者からコンシェルジュへの希望
依頼者プロフィール
蟹さん MBTIはestp 20代男性 寅さん鑑賞経験なし
『男はつらいよ』は観たことがないのですが、20代の友人がハマっていて、半年前から薦められています。これを機に鑑賞してみたいです。その友人には、私からもいろいろな映画などを薦めているのですが、なかなか観てくれません。私は友人から薦められたものはよく観ています。なので、『男はつらいよ』を鑑賞する代わりに、私が薦めたものをその友人に観てもらいたいという裏事情があります。
普段から戦闘系ゲームをよくしています。どんなコンテンツでも先が読めるものは苦手です。飽きてしまうからです。でも面白い王道ストーリーなら見れると思います。また、会話がない長いシーンでも、意味があり表情を汲み取れるなら飽きずに観られます。トラブルを乗り越えながら、人間が変わっていく様子も好みです。そして、俳優は、顔や体形が他にない個性の持ち主が好きです。例えば、ジャンレノです。最近の女優さんは皆同じ顔に見えてしまい、昔の方が個性的だったのではないかと感じています。
昭和の個性的な女優
蟹さんは、半年前からご友人に薦められていたこともあり、『男はつらいよ』に興味を持ってくださっていました。どんなコンテンツでも、お決まりの展開はあまり好きではないとのことで、『男はつらいよ』は向かないかともお伝えしました。しかし、面白い王道なら見れるとのご返答をいただいたのでコンシェルジュさせてもらいました。また、昔の女優さんの方が個性的だったと面白い指摘もしておられたので、ぜひ『男はつらいよ』の個性際立つマドンナを楽しんでもらいたいと思いました。
展開はいつも同じ。でも面白い
※以下、作品の内容を記述します。
① 第17作 「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」
公開:1976年
マドンナ:太地喜和子
ロケ地:兵庫県龍野市
あらすじ:一文無しで飲み屋にいた小汚いおじさん(宇野重吉)を寅次郎は、親切に家に泊めてやります。実はそのおじさんは画家で、その場で描いた絵を「売ってきてくれ」と寅次郎に頼みこみます。老画家の絵は売れるのでしょうか・・・。
古き良き町、播州たつのでは、寅さんと芸者ぼたん(太地喜和子)が「所帯を持とう」と言い交わします。たつのでは、老画家の昔の恋人(岡田嘉子)も登場し「人生の後悔」についての名台詞も。
この作品は、『男はつらいよ』の代表作、王道と言えるでしょう。人気が高く、2024年8月に行われたファン投票でも1位でした。1位といわれるその中身は、物語前半と後半の絶妙なつながりや落ち着いた考えさせられる場面、明るいマドンナ・ぼたんと寅次郎の喜劇、そしてぼたんの涙・・・。最高傑作をぜひご覧ください。
② 第23作 「男はつらいよ 翔んでる寅次郎」
公開:1979年
マドンナ:桃井かおり
ロケ地:北海道支笏湖
あらすじ:北海道で結婚前に一人旅をしていたひとみ(桃井かおり)は偶然出会った寅次郎に「結婚したくない」と悩みを打ち明けます。寅次郎は「ぜいたくな悩みだ」とひとみを叱りますが、結局、結婚式当日は大騒動。田園調布出身だが、自活したいひとみと母の意見は食い違い平行線。ひとみの相手・邦男(布施明)は、金持ちの息子。果たして当人同士の気持ちは通じているのでしょうか。そして、寅次郎は良い仲人になり得るのでしょうか。
この作品には、個性的なマドンナ・ひとみが登場します。演じる桃井かおりさんは独特の雰囲気をまとっておられ、マイペースにも自分の道を追求するキャラクターにぴったりです。最初は自分のことでいっぱいいっぱいだった彼女が成長し変わっていく様子もお楽しみに。
③ 第39作 「男はつらいよ 寅次郎物語」
公開:1987年
マドンナ:秋吉久美子
ロケ地:奈良県吉野
あらすじ: 寅次郎の同業者の息子・秀吉(伊藤祐一郎)が急にとらやを訪ねてきました。父が亡くなり、母は幼い頃に家出しているこの少年は、寅次郎を頼ってきたのです。秀吉の母を探すため関西に旅に出た寅次郎と秀吉ですが、すぐには見つかりません。そんな中、秀吉は高熱を出します。偶然居合わせ、秀吉の看病をしてくれたマドンナ・隆子(秋吉久美子)と寅次郎は「父さん」「母さん」と呼ぶ仲に。果たして秀吉の母は見つかるのでしょうか。
この作品では、母探しの冒険を通して成長する秀吉を見守ってください。トラブルだらけで寅次郎おじさんと2人きりの不安の消えない旅。親がいない少年がほんの少し大人になる珍道中をご覧ください。目立ちはしませんがコアなファンには大人気の作品です。
コンシェルジュを終えて
蟹さんは、ご友人から『男はつらいよ』を薦められ、気になっておられました。ご友人もご本人も20代ということで、若い方に『男はつらいよ』を話題にしてもらえるのは嬉しい限りです。普段は、先の展開が決まっているコンテンツはあまり見られないとのことですが、寅さんは展開が決まっていても、おもしろい作品と言えるのではないでしょうか。ご友人とのおすすめ作品のやりとり、スムーズにいくといいですね。
蟹さん、ありがとうございました。