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小学生の車送迎を肯定したい


歩けなくなったきっかけ

小学1年生に進級する前から、自宅から小学校まで歩く練習をしていたくらいには、登校は徒歩が前提だった。
移住場所の条件に、小中学校が徒歩圏内にあることを挙げていたくらいだ。

誤算が生じたのは、登校初日。
子どもも小学生1日目ということで、それなりに気合いが入っていた。
入学後しばらくは子どもと一緒に登校して見守ろうと、仕事をセーブしていた私より一歩前を歩く子ども。
ランドセルを背負って進む子どもの後ろ姿を見て、のんきに成長を感じていた。

ヒヤッとしたのは、信号のない横断歩道だった。
手前車線の運転手は、横断歩道で待っている子どもに気が付き、停車してくれた。
すると、「早く渡りきらなきゃ」と気持ちが焦ってしまったようで、もう反対車線の車の往来を確認不十分のまま横断歩道に足を踏み入れてしまった。
反対車線の車は停止するつもりがなかったようで、うちの子が飛び出した状態になってしまった。
横断歩道を渡るルールは知識や経験としては十分にあるし、危険予知もできる子だったので、完全に油断していた。
反対車線の車も横断歩道に入りながら停止してくれたので、運転手も子どもも怪我なく済んだ。
こんな経験を初日にしたものだから、元来不安が強いうちの子にとっては、一人登校は怖いイメージが強く残ってしまった。
入学までの徒歩登校練習では、親子横に並んで歩いていたので、横断歩道を渡る際に子どもだけの意志や判断に任せていなかったのだ。
私の予測ミスで、止まってくれた運転手にも反対車線の方にも、ヒヤリとさせて本当に申し訳なかったし、子どもにも怖い経験をさせてしまってごめんなさい。

この経験がきっかけになったのかは分からないが、1人で登校中、事故にあったり怪我を負ってしまった場合、救急車を呼んでもらえないため、死んでしまうのではないかという心配もあるらしい。
そんな不安を抱えた子どもに、「歩いて行ってこい」とは言えない。
そうして、1人での徒歩登校は1日も実現せず、1年が経った。

いやいや、親と一緒に徒歩登校したら良いじゃないか!
うちは夫婦ともに出勤時間という時間縛りがある仕事だ。
一緒に歩いて行ける日は限られている。
行ける日は、歩いて付き添い登校している。

いやいやいや、近所の子と一緒に行けば良いじゃないか!
近所に小学生はいるが、プライベートで遊ぶほど仲が良いわけではない間柄だ。そんな心の距離感がある子と毎日一緒に歩くことを強いるのも、ちがうなと思う。
更にうちの子の場合、約束時間をものすごく気にする傾向がある。
集合時間の10分前には到着するよう準備しそうだ。
親の私と2人で徒歩登校している時でさえも「間に合う?」「今何分?」と度々尋ねてくる。
そんな子に、始業時間だけではなく友達との集合時間まで課すのは、心がしんどくなるのではないかと思う。
さらに更に、近所の子と一緒に行きたいか本人に尋ねた際には、「一緒に行く子が『学校に行きたくない』と言い出したらどうしたらいいのか分かんない」「友達が他者の敷地に踏み入ってしまったら注意しなきゃいけないの?」といった発言が聞かれた。
うちの子にとっては、想像の時点で既に心労を感じている…。
まぁ、私自身も「遅れるので先に行ってください」といったメッセージのやりとりを朝からするのは面倒くさい。

小学校まで車で送迎していい理由

① 不安の強さ

小学校までの車送迎に関して、親として甘やかしすぎかと葛藤することが幾度となくあった。
子どもの不安という理由で、車登校を選択していいものなのか。
他者の家族であれば、子どもに寄り添ってるなと素直に受け止められそうなのだが…自分のことになると他者視点が気になり、自己決定に自信が無いなのかもしれない。
そこで、自分を納得させるために、子の不安以外の理由を探した(-_-;)

② ランドセルが重たい

ランドセルの適正重量は≪体重の10~15%≫らしい。
ランドセルに荷物を入れた重量、うちの場合は5~6㎏だ。

↓ だいたいの平均体重とランドセル重量(5㎏)
1年生 22㎏ →約23%に相当
2年生 24㎏ →約20%
3年生 28㎏ →約18%
4年生 32㎏ →約16%
5年生 35㎏ →約14%
6年生 40㎏ →約12%

えっ。
重たすぎるっ!
これに加えて、給食エプロンやその他もろもろある。
上の計算をして安心した。
車送迎を行う言い訳が一つ増えた!
「荷物が重たいから、身体に負荷をかけすぎないように」
自分が決めたことを正当化するための情報を集めるという
偏った情報収集については自認しています。
では、次。

③ 持参する水筒

通っている小学校は、水分補給として毎日水筒を持参するよう指示がある。
消費者庁・国民生活センターのHPで見つけた ↓
『水筒を斜めがけにして歩いていたところ転倒し、地面とお腹のあいだに水筒が挟まり腹部を強打した。内臓が損傷した。』
そんな事例が国内であるらしい。

ひも付きの水筒を持参するよう指定があるので、水筒を首から下げて移動する前提なのだと思う。
上記のような情報を知ってしまったからには、私は水筒をランドセルに入れたい。
入れたいのだが、うちの子は
「水筒のフタが外れて中身がビショビショになるのはイヤだ。だから首にかける。」
確かに…よくあるよ、それ。
リスク回避できていて、えらい。
教科書びしょ濡れリスクの方が確立としては高そうだ。

というわけで、うちの子特有の不安の強さと過剰な荷物量と水筒斜めがけによる身体への負担を考慮した結果の車送迎ということにした。

歩かない分をどうするか

在園時代に比べると、就学後は身体を動かす時間が減っていると思う。
体育は週に数回しか無い上に、授業中ずっと運動しているわけではない。
先生の説明を聞いたり、順番待ちをしたりしていると、実際の運動量は想像以上に少ないだろう。
だからこそ、歩いて登校することで、体力を維持してほしかったのだが。

運動の機会は登下校だけではないはず!
●学童で外遊びのチャンスがある。

→ う~ん。。。うちの子の場合、一時的に鉄棒や一輪車にはまっていたが、長時間取り組んでいる感じではなかった。しゃがんで友達とおしゃべりしていた。ドッヂボールやサッカーを好む子は、運動しているだろうなと思う。

● 休日に外遊びすればいい!
→ う~ん。。。私は本気なのに、子の足の速さに追いつけないし、持久力もない。鬼ごっこを提案しても、私では役不足で楽しんで続けてもらえない(涙)

● 運動能力低下しまくりで体力もない私とできる外遊びとは?
→ 親の私が跳び箱になる。
→ 長縄の縄回す係になる。
→ バドミントン
→ 自転車
→私がシャボン玉を吹いて、子がシャボン玉をつぶしに走る・跳ぶ
→私がラジコンを操縦して、子がラジコンをつかまえる
→キャッチボール
などは実践している。

こんなの、小学生の壁にカウントしても良い案件だろう。
子の体力を維持するために、親が結構がんばらないといけないとは知らなかった。


最後に
子どものためにというより、自分の気持ちを納得させるために、車送迎を肯定する言い訳を考えた。
しかし、時折「じゃあ、歩いて学校へ行けば?」と皮肉めいたり冗談のように言い捨ててしまうことがあるし、
就学後は周囲の大人から「歩いて学校に行っているの?」と聞かれることはよくある。
その度に、子どもは罪悪感を感じたり傷ついていたりするだろう。
気を付けねば。





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