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最後に「自分の名前」で呼ばれたのは、いつですか?

子どもが生まれ、子育てをする中で
気づいたことがありました。

「○○ちゃんのママ」「○○ママ」
と呼ばれることが増えたかも・・・

当たり前と言えば当たり前
でも、なんとなくモヤモヤする・・・

そういえば、結婚した後も
「○○さんちの奥さん」または「奥さん」「奥様」
ご近所の方や結婚後に知り合った人は
みんな私のことをこう呼びました。

結婚して、夫の姓で呼ばれることは
慣れるまでに時間がかかったけど
それは自分が選んだこと、望んだことだったから
うれしいことでもありました。

でも、私の「名前」は?

子どもの頃から大学時代まで
友人たちは私のことを下の名前やあだ名で呼んでいました。

でも社会人になり、結婚し、母親になると
自分の名前はどんどん消えていくような気がする・・・

「そんなものなんだろうな」
「仕方ないよね」
「こんなことにこだわっているの、私だけなのかも」

流されて、諦めて、いつしか慣れている自分がいました。


数年後、長女の幼稚園生活も終わりに近づき
卒園を目の前に控えた頃のことでした。
その日は年長クラスの最後の懇談会
保護者が集まってその年の感想を話していた時
ある方がこんな発言をされたのです。

「嫁いで、子どもが生まれてからこれまでずっと
○○さんの奥さん、○○ちゃんのママ、と呼ばれてきたのですが
このクラスのママさん同士の中では、私は△△という
自分の名前で存在できた気がします。
それが、ほんとうにうれしかったんです。」

ママさん同士も、とても仲の良いクラスでした。
一緒にランチに行ったり、小物を作ったり
ことあるごとに集まってワイワイ楽しい時間を過ごしました。
まるで学生時代に戻ったかのように・・・

その方の発言を聞いて、他のママたちはみな涙していました。

そっか、みんな同じように思っていたんだ・・・

自分の名前でいられる場所
それは大人になるとなかなか手に入らない
手に入れることが難しい場所になっていきます。

大人になって、下の名前で呼ばれること
ありましたか?

私は、ほとんどありません。


でも、子育てが終わりに近づく最近になって
私は「あなみさん」と呼ばれることが増えました。

「あなみ」は本名ではありません。
それでも、
「○○さんの奥さん」「○○ちゃんのママ」ではなく
名前で呼ばれることはとてもうれしい。
何かに付属した呼ばれ方ではなく
ちゃんと「私」を認識して呼んでくれている
そんな感覚になれるのです。

(仕事をしているから、という理由もあるとは思いますが)
名前で呼び合う関係性っていいなあ、と思うのです。


できれば、仕事に関係なくお互いを名前で呼び合う場所
大人になってもそんな場所があればいいなあ、と思う
今日この頃です。







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