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毎朝泣く娘と私の罪悪感

新学期が始まって二週間ほど経ちましたね。

毎年この時期になると、決まってお昼頃に外で話し声が聞こえます。
近くの小学校の一年生が帰宅する時間
保護者の皆さんがお迎えに集まってきているのです。

先生に連れられて、重いランドセルを背負いながら
慣れない通学路を歩いて下校してきた新一年生が
解散場所で待つ保護者の顔を見つけてホッとする瞬間
「ただいまーっ!」
にこにこ元気よく挨拶する子
汗をかきながらランドセルを保護者に預けて座り込む子
毎年見かける光景に心がほっこり温かくなります。


そして毎年この時期になると思い出すことがあります。

うちの娘たちが幼稚園に入園したのは
まだ3歳の頃、年少組からでした。
ふたりとも最初は登園に苦労しました。

一緒にお部屋まで行って、上靴を履いて
「おはようございます」と先生に挨拶して
私に「ばいばーい」と手を振ってお部屋に入っていく

そんな当たり前の光景になったのは
ゴールデンウィークが終わってしまった頃・・・

4月のひと月間は、毎日毎日
「いやだー!ママー!」と泣き叫んでしがみつくわが子を
無理やり引きはがし、先生に託して逃げるように帰る日々。

泣いている娘をひとり置いてくる罪悪感
先生に対する申し訳なさ
母親としての無力感

毎日、情けない気持ちで歩いた帰り道の景色は
今でも時々フラッシュバックします。

毎日のように電話で連絡をくださった先生の話では
私が帰宅してしばらくすると泣き止み
何事もなかったかのように友達と遊び始めるのだとか。
「お母さんと離れる瞬間だけ寂しいのでしょうね。
もうしばらくすれば慣れてくるから大丈夫ですよ。」
先生はそう言ってくださったけど・・・
いつまで経っても慣れない娘。
毎朝毎朝、園じゅうに響き渡る声で泣き叫ぶ姿を
他のお母さんたちはどんな気持ちで見ているのだろう。
そんなことまで考え始めてしまう・・・
「大丈夫」なんて卒園するまで来ないのではないか
私の心の中はネガティブなことしか考えられなくなっていました。

でも、その日は突然やってきました。

いつもなら、幼稚園が見えると途端にぐずっていたのに
それまでと同じようにおしゃべりしながら、到着。
お部屋に行く階段もすたすた上って
すんなり上靴に履き替えて
「せんせい、おはようございます!」
そして、くるっと後ろを向いて
「じゃあね!いってきまーす!」

・・・え?・・・

呆気にとられた顔をしていただろう私を見ながら
先生は微笑んで「よかったですね^^」
そして「では、お預かりしますね。」
「あ、はい、よろしくお願いします。」


え?
なんで?
何があった?
なんでこんな突然?

訳もわからないまま園を出て歩く帰り道。
ひとつだけ確かなのは
「大丈夫な日が本当にやってきた!」ということ。

赤ちゃんと変わらない、と思っていたけど
小さな心もいろいろな経験をしていました。
お友達との交流や優しい先生方
楽しく遊んだり歌ったり・・・
ママがいなくても楽しい!そう思ったのかな。

娘が安心して楽しくいられる場所を作ってくださった
園や先生方、お友達には、今でも感謝の気持ちでいっぱいです。

私自身も、大きな試練でしたが
何とか乗り越えられたことで小さな自信に繋がりました。


今年も、あの頃の私たちと同じように
不安に押しつぶされそうで毎日泣いてしまったり
うちの子だけなんで・・・と悩んでしまったり
毎朝が憂鬱なママやパパ、お子さんがいらっしゃるかもしれません。

でも、たぶんその時間は永遠には続きません。
きっと「大丈夫」な時がやってきます。


・・・とはいえ、その渦中にいる時は本当につらいですよね・・・
せめてこのnoteが届いて、ほんの少しでも心が軽くなりますように・・・



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