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心と身体にバリアのない国      居心地の良い空間が広がるスウェーデン 個展の旅 2

ストックホルムから
汽車を降り立った町の名は


Leksand レキサンド。


スウェーデンの心と呼ばれ、夏には人々がこぞって集い、
もっともスウェーデン伝統の避暑地です。




スウェーデン伝統手工芸文化は、
主に二つに分かれていて、

国土の北半分はここレキサンドで、
主にテキスタイルや木工を中心とした文化から始まり、


ガラスや陶芸文化の中心は、
南のスコーネ地方にあります。



このレキサンドと北海道当別市は、
姉妹都市を結んでいます。

そして
ここは54年前私が初めて降り立った町、


奇しくもスウェーデン大使館のご協力を得て、
レキサンド手工芸協会の招待個展です。

その時と変わりない自然界は、
木々の年輪の数だけを増して樹齢を重ね、

初秋の色を増し、
10℃ほどの低く和らいだ太陽の光と風に
葉を落とし始めています。

毎日のように加速する冬の到来です。

私のスウェーデンでの個展はこれで5回目。


いつもその個展作品の意を解して設営してくれるのは、

Miki Anagrius
写真家の私の息子です。


作品の荷を解けば、親子の縁はありません。

でも任せてしまえば面白い結果が出て、
私はただの傍観者で助手です。

今回の個展のタイトルは、

Seasons 四季

予定されたWind 風は、
コロナ禍ゆえに夏から秋に変更されて。

会場は手工芸協会の本部画廊です。
大きな二重窓で囲まれて、光が明るく差込みます。



一日の光がどのように差込んで来るかを探しながら、

春、夏、秋、冬

風と雨

そして土と海

会場を巡ります。


大自然が横たわるこの場所に、


これらのモチーフが
人々の心にどう届くのか?

人間は
自然界に負けるのは当たり前のことですが、

私には挑戦でもあり
大自然のなかの
ささやかなあったかさの表現を と作り上げたものです。

時に荒狂う自然界の恐怖もなく
力弱い人間の私が表現を
四季の風の中に託すだけです。

沢山の見せ場は要らない!と

彼は
会場の仕切りを全部外すことからの手始めです。

人々が作品を見やすいように
見せ方を作り促すかのように歩き回りながら。


それが決まれば、私はその上に作品を置く、

こうしたら見易いし、
あ、ああしたらこうだし!

少しづつ会場は出来上がって行きます。
 
自分のエゴを外してくれるのもこの時です。



自然界で通りすがりのたかが一つ
私の作品の意味を理解してくれるのも
Miki氏です。

奢ることなく、
ただそこに居たいと知っています。

準備はあと中2日、任せます。







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