短歌初心者が夏の短歌を詠んでみた

短歌の練習をしている経緯はこちらより

今年の夏も楽しみましたか、各位。穴ぐらに住まう年中冬眠おねえさん名倉有夢《あむ》(ここまで一息)(早口自己紹介)は、穴ぐらの中を冬ばりの気温にしておいて相変わらず冬眠を続けているわけですが、まあひとりで暮らしている以上外に出なきゃいけない瞬間がある。そんな折りに降って湧いた詩情をぼちぼち短歌にしてみました。6月の終わりくらいから1ヶ月くらいちまちま詠んでいたのを公開するので、初夏〜梅雨の内容も混ざっています。混ざっているのですが、内容がそうでもないのでやっぱ無視していいです。じゃなんで書いた? 文字数稼ぎ。そんな読書感想文みたいな。みんな読書感想文終わったか? 名倉は文章を書くのが好きすぎて逆に「本の感想」という前提をフル無視した自己陶酔マスターベーションポエムを毎年提出していたので、こんなに文芸系アピールが激しいのによい成績をもらった試しがありません。しかしそもそもあれは、本に絡めた模範学生的エピソードトークがいかに上手にできるかにかかっている。つまり私の闘うべきフィールドではないので、無傷です。……私が本気で書いたものにはひどい点数がついたのに、友達があとがきだけ読んで書いたものが受賞していたときは、流石に嗚咽が漏れましたけど。
季節についてしたためるなら俳句でもいいんじゃないか? と思いはした。でもですね。皆様、『ほしとんで』って漫画を読まれたことはありますか? なければ是非読んでほしい。文芸学科の俳句ゼミの物語です。あの漫画の、文芸学科の描写の「あるある」感(名倉は文芸学科出身定期)や、大きな事は起きないけど、些細なことにちょっとだけ揺れ動く心の描き方が大好きで、読み終わった後に少し練習したことがあるんですよ。それでわかったのは、ただでさえ短歌があり得ないほど難しいのに、俳句なんて、もっと無理。プレバトに出場してる芸能人がバッサリ赤ペン入れられてるの、全然ゲラゲラ笑っていられない。文字数が少ないくせに、更なる縛りプレイがえげつない。季語に切れ字。絞って切り捨てて生まれる美学。以前、短歌のことを写真と表現したが、俳句は彫刻かも知れない。
というわけで、引き続き一旦は短歌を練習してみようかなと思いました。今回からは1首ずつの解説という名の言い訳はナシにしてみます。よいも悪いも、感想、待ってるぜ。

まがいもの 緑のソーダを飲み下す メロンでもヒトでもない我々

暑がりの肌が白いままの数年 鼻口をふさぐ苦しさに気づく

夏生まれの君はいつも太陽を見て成り代わろうとしている気がする

熱の膜切り裂く二輪の鈴の音が呼び起こすわかき夏の思い出


お洒落に画像にしてみましたよ

潤しのアイスコーヒー 麗しの大好きな恋人 夏来たりけり

あの頃はいつも豪雨に降られてた それでも向かった僕らのゲーセン

セプテンバー症候群 過ぎ去ったホリデイと積み上げた宿題なぞって溜息


お洒落に画像に以下略

いかがでしたでしょうか。まだまだですねえ。何かぎこちない、固さみたいなのが残っている気がします。短歌が写真とするならば、不細工に写ってしまった証明写真のような趣があるように感じられます。ひとえに勉強不足からなるものでしょう。
最初のメロンソーダの首ですが、インターネット歌人の方が全く同じ題材でもっと完璧に詠み上げていたのを拝見し絶叫しました。くっそぉ。どなたのどんな首なのか特に書き残したりしておかなかったので失念してしまったのですが、同じものをご覧になったことがある方が居ればどうか弁解したい、パクったわけではない。単なる上位互換。同じ発想をより上手に表現できる人って、居るんだなあ。悲しいけど。
なんにも知らずに手ばっかり動かしても巧くなりようがないので、そろそろちゃんと勉強のターンを挟まなければなとは思いつつ、なかなか取りかかれずにおりますね。とりあえずまた細々と詠み続けてみようと思いますよ。残暑〜晩秋の「秋編」でまたお会いしましょう!

https://twitter.com/anagramargura
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あなぐらまえすとろ

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