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遺書か自問自答か

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若者支援を志した自分にとっての遺書か自問自答か… 元支援者として正直な気持ちを残しておこうと思った。
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遺書か自問自答か 援助中毒

遺書か自問自答か 援助中毒

「この業界は誰でもカリスマになれちゃうからねぇ」

あの時、上司に言われた一言はこれからも忘れられない。

1.若者支援を目指した自分 前にも何度か言及しているが、自分はもともと発達障がい支援の領域で仕事をしていてそこから若い世代の支援に興味を持った。面接で出会う思春期~青年期の若者に家と学校以外の場所があまりになかったからだ。

 出会う人たちの多くは学校や職場で馴染めずトラブルや孤立が起きやす

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遺書か自問自答か。 まえがき

遺書か自問自答か。 まえがき

 ずっとやりたいと思ってきた若者支援の現場から異動をした。だから、そこを辞めて、自分のやりたいことを形にしようと思っていた。その気持ちは今もなお残ってはいる。
 ただ、夢に向かうはずの日々をただ消費しているときに、沈殿していた自分自身のヘドロと常に戦うはめになった。

 いままでそういったものは外に出さず生きてきた。多分。
でも、「もう自分は若者支援に戻れないかもしれない…」そうなったときに取り繕

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遺書か自問自答か。 からっぽにんげん

遺書か自問自答か。 からっぽにんげん

「あなたには素晴らしい価値がある」

出会った若者にそう言い続けてきた。ただ…

「自分自身に価値がある」

 そう思えたことはほとんどない。その言葉はただの偽善なんだろうか。

 横断歩道を渡っていて、停止線を守らない車が目の前を横切って通り過ぎたあとに「立ち止まらないで車にぶつかってれば、保険とかもろもろで生活楽になるんかな」と思った。けれども、結局そのときには動けなくて、変に色々と考えている

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