心の空気が入れ替わる感覚
暖かく、いや暑くなってきたこの季節、家中の窓という窓を開け放つのが好きだ。
時折さわぁーっと爽やかな風が部屋のなかに吹き込んでくる。
デスクを窓際に設置しているから、ときにはひゅっと肌寒いぐらい。
出かけるときには戸締まりがじゃっかん面倒なのだが、それでも家のなかが「いつも新鮮な空気」で充満していると思うとやめられない。
自分もそうでありたいと思う。
空気は目にはみえないが、家のなかのよどんだ空気も、魚をソテーしたくっさいにおいも、窓さえ開ければふぁーっと知らんうちに消えてなくなっている。
…みえんけど。
自分のなかにあるネガティブな気持ちやストレスも、目にはみえないけれど確実にそこにあって確実に溜まっていっている。
でも空気と同じようには入れ替えられない。
誰かに話を聞いてもらうにしても、黒に近い紫のような雰囲気をまとった音声として、それを相手の脳内に吹き込んでしまうことになる。
書いて発散すれば、それすなわちネガティブがいったん目に見える形になる。
空気と同じように、息を吐くだけで嫌なものがぜんぶ出ていってくれればいいのになと思う。
∽∽∽
最近わたしは意識してものを捨てるようにしている。
安易にはものを買わないようにしていても、やっぱり時間の経過とともに必要なくなったり、消耗したり、手放しどきってあると思うのだ。
いつも利用している本の買取サービスが買取額UPキャンペーンをしているというので、今日は本の整理をしてみた。
以前は、本は資産だと思っていた。
だから将来は壁面が本棚で埋め尽くされた家に憧れていた。
しかし我が家は引っ越しの多い転勤族であるため、現状「本はこの本棚に収まりきるだけ!」と固く心に誓い、おもに引っ越しのタイミングほか不定期で整理している。
でも最近は、ちょっと変わってきたのよね。
ずっと手元に置いておかなくても、読みたくなったら中古でまた買えばいいし、(あんまり好きじゃないけど)電子書籍もある。
「何度も読み返したい本」って、実はそんなに多くないのだ。
そのときは「いい本だったな、また読み返したいな」と思っても、時が経ってみると意外と思い入れが薄れていたりする。
何度も読み返したい本って、もうストーリーを覚えてしまったうえで、それでも読みたくなる本なのだ。書かれている内容がすでに自分の資産になっている。
だから読み終えた直後に「いい本だったな」程度では、薄い。
今回は小さい箱だけど3つ、買い取りに出すことになった。
本棚も見違えるぐらいスッキリした。
わたしの気持ちも、みえないけれどスッキリした。
窓からやわらかな風が吹き込んでいる。
心に風が吹いたようなこの感覚、好きだなあ。だいじにしたい。
今日も読んでくれてありがとうございます。
あなたは最近、どんなことでスッキリしましたか?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?