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秋の庭|詩


「秋の庭」

庭の端っこ
黄色い小さなバケツがひとつ
覗き込むと其処は
秋と見紛う香りを吸いこんでいた

ひとさし指で其れを突く
拡がる波紋は行き場を失くして
小さな部屋をカタカタ揺らす

きみは云う、
その想い純粋であるのなら
尚のこと……

日が暮れかけた庭の端っこ
紅くめぐる、秋
静かに見つめる影ひとり

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