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こども

こどもとはなした。
私は子どもがいないので、職場に来る子どもだった。

その子はいま学校に行きづらくなっていること、
でも真面目で、真面目がゆえに困ってしまったことを口に出さないこと、

そう言うことを聞いていた。


その子がわたしのところに来て、
何くれとなく雑談した。

彼女はお姉さんのことを話してくれた。
今年からマルタに留学に行ったが、文化の違いに馴染めず一時帰国をしたのだと言う。
その姉が今日、再度別の国に発つのだと言う。

「海外行ってみたい?」
「うん。UNICEFの仕事に興味があるんだ」
「すごいじゃん」
「自然さんはどうやってこのお仕事に着いたの?」

ぽつぽつと話すと、興味深そうに頷きながら聞いていた彼女は、

「そう言う話、初めて聞いた」
とつぶやいた。

大人から、大人じゃなかった時の話を聞くことが好きだった自分を思い出した。


彼女は、自然が好きなんだと言う。
今1番いってみたい都道府県は北海道で、2位は山口県なのだと言う。

綺麗な海をみてみたいんだ。
今一緒に住んでいるゴールデンレトリバーが、
自然の中を駆け回るのが好きだから、
一緒に行っているうちに、
好きになったと。

彼女が、自分の世界を守りながら、
とても、とても必死に
この世界を生きようとしているのが伝わった。

わたしも、あなたのことを、初めて聞いたよ。
あなたのゆめが、たくさんのゆめがかないますように。

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