ストレートフォトグラフィの快感
『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば、ストレートフォトグラフィ (Straight Photography) とは、写真において、画面構成についての演出、ぼかしや合成といった技巧を用いることなく、人間が見たままのようにシャープな視線で、あるがままの風景、人物等が撮影された作品およびそのような表現手段・表現形式のことである。[要出典]
個人的には、ボケが好きなのだが、人類の目には「ボケ」はなく、すべてにピントがあうようになっている。そこをあえてボカすことで写真特有の「味」がでるわけで、ボケない写真はつまらない、と以前は考えていた。
その考えがあらたまったは、マイクロフォーサーズを使用するようになってからだ。なにしろいわゆる「フルサイズ」(とは日本だけの言い方で、他の国ではフルフレーム(full frame)である)の4分の1しかセンサー面積がないので被写界深度がフルフレーム機より二倍深いからボカスのは難儀だ。よっていきおいストレートフォトグラフィを目指すことになる。
ストレートフォトグラフィしか撮らない、と豪語される某大師は、フルフレームはいらないマイクロフォーサーズ機で充分、と申されるが、それはいかにも道理なのである。
しかしボケ写真大好きカメラ人類にとってはフルフレームでは物足りず中盤フォーマットあるいはより大きなセンサーを、と希求することになる。しかし現在は大判のデジタルセンサーは存在しないので大判写真が撮りたければフィルム撮影しかない。
それはさておきストレートフォトグラフィである。
ついでにいっておけば大きなセンサーでストレートフォトグラフィを撮ればより多くの情報が得られるので、マイクロフォーサーズ機よりもっと素晴らしい結果が得られよう。
しかし「マイクロフォーサーズ機で充分」であることはGX9の撮影結果を見て個人的には理解している。
しかもパンフォーカスやそれに近い露出で撮影するのでピン合わせの憂いなくサクサクと撮影が進捗するのはスナップ撮影においてはまさに快感である。そして「人間が見たままのようにシャープな視線で、あるがままの風景、人物等が撮影された作品」を見ることもまた快感なのである。
*すべての撮影は、Panasonic DC-GX9とLEICA DG SUMMILUX 15/F1.7による。
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