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相談できないマン



私は人に相談することが苦手だ。

相談なんて自分のモヤモヤを人に渡して自分だけ楽になるだけじゃないか。相手に申し訳ない。自分の中にある居心地の悪い感情を相手に押し付けて自分だけ楽になるなんてそんなの勝手じゃない?

………とはいうものの人の話を聞くのは大好きなので相談されたら嬉しいし、ちゃんと聞いて意見は述べる。めちゃくちゃに矛盾している。笑

こういう考えに至ったのには訳がある。

高校時代、一時期学校に行きたくなかった。
うまく友達をつくることが出来なくて、小中とそれまで趣味の合う子達と一緒にいたわたしは、高校での急なコミュニティの広がりに適応できなかった。
初日は(席が良くなかったのもあるけど)1人でお弁当を食べたし、最初の何ヶ月かはいつの間にか出来上がっていたグループを転々として過ごしていた。(いつのまにかつくりあげられるあのグループ不思議)(女子特有なのかな)
休み時間は教室に居たくなくて無理やりトイレに行ったりもした。

どこにいっても居心地が悪くてそれを感じながらみんなと接するのも申し訳なかったし嫌だった。

全部人のせいにして歩み寄る努力をしなかっただけなんだけれども。

そんなこんなで限界を迎えてついに行かなくなってしまって、当然家族には怒られた。お父さんには時々怒鳴られ、お母さんには問い詰められ2人で号泣する毎日。
毎日美味しいお弁当用意してくれてたのにごめんね。知らないところでお母さんも悩んだでしょ、きっと。もうあんな顔はさせたくない。

ある日私は学校に行くふりをして祖母の家に向かった。当然、朝早くに制服を着た孫がやってきたらびっくりするよね。


学校、行きたくない。

泣くつもりなんて無かった。

なんで?どうしたの?そんな事言うと思わなかったよ。

あんなに悲しい祖母の顔は見たことが無かった。人が持つ悲しさの底を見た。その瞬間、相談することは良くないのだと知った。あんなに悲しい顔をするのなら、させてしまうのなら私1人で苦しめばいいと本当にそう思った。



今でも相談はできない。苦手だ。内面的なことに限らず、仕事に関してさえ苦手。何をどの程度話せばいいのか、話していいのかもうわからなくなってしまった。

高校時代は今となってはいい思い出だが、私がさせてしまったあの顔は一生忘れられないだろう。





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