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今日ときめいた言葉202ー「エイズのアクティビズム」

(ヘッダーは国際保健協力NGOシェアから転載)

(2024年8月18日付朝日新聞「日曜に想う」から)

国際エイズ学会の会場での出来事。各国のトップや国連機関の代表たちを前に司会者を遮るように客席から人種、年齢も様々な10人ほどが立ち上がりマイクを片手に叫び始めた。

また別の日には大手製薬会社に対して数十人が「人の命でもうけるな」といって抗議デモを行った。しかし司会者も警備員も制止しなかったという。

これを「エイズのアクティビズム(積極行動主義)」と称するらしい。この行為は過激な方法を使って当事者の声に目を向けさせることに成功したという。その結果、国連に専門機関が創設され、国際基金も生まれたという。環境問題やMeToo運動もこのアクティビズムの上にあると記事は書く。

多数派が決めた既存のルールの中で行儀良く行動するだけでは、何も変わらないことを皆よく知っている。女性の権利や同性婚の運動もこうしたアクティビズムの積み重ねの上にある。そしてその先に価値の変化が起きる。

少数の多様な声をどう受け取るのか。そこに社会の成熟度が試されるのだと気づかされたと記者は書いている。


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