花の大聖堂〜サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂〜
フィレンツェといえば「花の大聖堂(ドゥオーモ)」
初めてフィレンツェを訪れたなら、必ず行きたい、いや、行く場所
内部へ入らずとも外観だけでも目にするのはドゥオーモだ
フィレンツェ中央駅からも程近くにあり、その存在感はフィレンツェいちだ
私も1995年の初めてのイタリア短期留学から幾度となくドゥオーモは訪れているし、意図せずとも周辺を歩く際に目に入るのがドゥオーモ
ただ、その中には10年以上入った事がなかったので今回は入ってみることに
☆バスの乗り継ぎなんのその
Novellaが通勤する時間に同乗するのでは時間が遅いので、彼女がまだ寝ている時間に家を出発、長距離バスでベッカイア広場近くの停留所で下車して市内バスに乗り換える
長距離バスが少し遅れて乗り継ぎ時間が微妙だったが、運よく市バスも到着が遅れていて問題なく乗り継げた(遅れているかどうかはバス会社のアプリで確認できる)
昨年のイタリア滞在はバスに泣かされっぱなしだったが、今回は何度か乗り継ぎもチャレンジして「どこでも行けまっせ」の境地(笑
中心部を走るバスなので小さい車体だが、停留所を電光掲示板とアナウンスで案内してくれるので快適だ
ただ、いろんなボタンがあってどれが降車ボタンかちょっと迷った
ドゥオーモ近くの停留所で降りて少し歩く
今年初めてTour de France(ツール・ド・フランス)の出発地点がフィレンツェになったので、街のあちらこちらにツール・ド・フランスの広告的なものが置かれていた
建物の写真を純粋に撮りたい私からすると「邪魔」でしかないのだが(笑
中世の建物と現代のオブジェがアンマッチ
☆ドゥオーモの1階内部だけの見学は無料なので早く行くべし!
ドゥオーモの1階内部だけの拝観は無料
だから拝観時間の1時間前に来てもすでに30人ほど並んでいた
向かいのサン・ジョヴァンニ洗礼堂の「天国への門」も人だかりがすでにできている
ロレンツォ・ギベルティによる「天国への門」(レプリカ)
◆もの売りに注意
並んでいると折り畳み傘やショールを勧めてくる物売りがやってくる
イタリアの教会などでは服装についてのルールがあり、ノースリーブや短パンでは拝観できない そのため、そのような格好の人に対して「ショールはいかが?」と近づいてくる
場所によっては入館時に不織布のショールを1€で売っているところもあるが、できれば教会を拝観するときは「見せていただく側」として敬意を持って服装には注意したいものだ(ショールや羽織るものを持参するなど)
◆割り込みもある
早いうちに並んだ人はドゥオーモの階段に腰掛けて横並びで待っていた
並んで30分ほど経ったとき、私の隣のカップルのうち男性がちょっと周辺へ行ってしまって1人分のスペースが空いたところに、なんとイタリア人のおばさんがなんの迷いもなく座った
え????どう見ても並んでるのわかるよね?
そして座られた彼女も何も言うでもなく、、私の後に割り込んだわけで割り込まれた彼女が何も言わないから私も黙っていたが(私の前に割り込んだのなら「並んでいます」と言ったと思う、多分) 男性が戻ってきたので「ここ並んでた?」と図々しく聞くおばさん(どう考えても並んでるっしょ)
最近、Youtubeとかで見たんだが、東洋人は甘く見られているのか海外で割り込みされる人が多いようだ
☆1度に入る人数制限がある
拝観時間が来ていよいよ入館、少しずつ前に進んでいく 後は長蛇の列で列がドゥオーモの脇の方まで伸びている
出入り口のところに係の人がいて、人数をカウントしており一定数のところで待つように言われる(私は1回目の入館グループで入る事ができた)
10数年ぶりのドゥオーモ内部!
☆ドゥオーモ内部
まず入ってすぐ、ファサード裏に当たるところにある24時間時計
◆パオロ・ウチェッロによる装飾画
こちらの時計は1時が下にある反時計回りの24時間時計になっている
四隅に描かれた絵はパオロ・ウチェッロによるもので、遠近法を使って描かれており、人物が丸い枠の中から飛び出ているように見える(写真ではわからないが)
◆ロレンツォ・ギベルティによるバラ窓のステンドグラス
24時間時計のさらに上にあるのはバラ窓のステンドグラス
外から見ると順光(自分のいる側からステンドグラスに光が当たる)なので、ステンドグラスの絵をはっきりと見る事ができないが、中へ入って逆光から見ると詳細に作られたステンドグラスを見る事ができる
こちらのステンドグラスはロレンツォ・ギベルティの下絵をもとに製作された
◆外観と相反するシンプルな内部
ドゥオーモの外観は色とりどりの大理石が使われており、とても華やかな印象だが内部はとてもシンプルな作りになっている
シエナの大聖堂と比べるとかなりシンプル シエナの大聖堂は以下の投稿を参照
◆ジョルジョ・バザーリとフェデリコ・ツッカリによるフレスコ画「最後の審判」
シンプルな内部で一際目を引くのはドーム内側のフレスコ画だ
壁も柱も装飾がないのでここだけ華やかに見える
ちなみにドームの上まで登れば、上がる途中でこの絵を間近で見る事ができる
こちらのフレスコ画には「最後の審判」が描かれている
このフレスコ画を見るためだけでもぜひドゥオーモは拝観してほしいくらいに素晴らしい ずっと見ていたくなるが首が痛くなるのが難点
◆ベネデット・ダ•マイアーノによる祭壇上の「十字架像」
祭壇手前に囲いがあり近づく事ができない
しかも後陣は修復中で白い布がかけられている 以前訪れたときどんなだったのかもう記憶がない。。(アルバム見ればわかるか)
こちらの「十字架像」はベネデット・ダ・マイアーノ作(1490年完成)
もうこの辺りまで来た頃にはすごい人になっており、ツアーの団体さんが留まって説明を受けているので動くのが大変だった
◆ドメニコ・ディ・ミケリーノによる「ダンテ“神曲”の詩人」
これまでただ拝観するだけで、主だったもの以外は見過ごしてきた・・・
今回ちゃんと一つ一つ拝観して知った北側壁の絵画
なんと、モチーフは「ダンテ・アリギエーリ」じゃあーりませんか!
近づくことはできなかったけど、一目で分かった(今更)
10数年前は自由に近づいて見られたことを思うと残念
◆2つの騎馬像画
同じく北側壁にある2つの騎馬像画
右側がパオロ・ウチェッロ(24時間時計の人)による「ジョン・ホークウッド騎馬像」
左側がアンドレア・デル・カスターニョによる「ニコロ・ダ・トレンティーノ騎馬像」
ここまでだけでも見どころ満載なのがお分かりだろうか。。。
それなのに今まで「な〜〜〜〜んにも」考えず、ただただ「すご〜い!きれ〜い!」と言って終わっていたのだ(笑
有料になるので今回は見ていないが、実はドゥオーモには「地下聖堂」なるものがあるので、それはまた次回拝観したいと思う
拝観料なしで拝観させていただいたので、いつもの献灯も忘れず
☆ドーム上、ジョットの鐘楼へ上りたい人は要予約
一通りを見終えて外に出るとまだまだ拝観待ちの列
ただ、これは無料エリアを見る人の列なので、ドームの上とジョットの鐘楼に登る人は要予約(時間ごと)で、予約をしておけば決められた時間で見る事ができる
サン・ジョヴァンニ洗礼堂と大聖堂・ジョットの鐘楼のあるこの広場は常に人が溢れかえっている
最近になって歩行者天国になっており車両は入ってこないものの、馬車と自転車は入ってくるので通行量も結構ある だからスリには注意したいエリア
日本でもレンタサイクルがあるが、フィレンツェでもあるみたい
ハートが可愛いので撮ってみた
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