トスカーナの小さな村〜インプルネータ〜
今回のイタリア滞在は観光客でごった返すフィレンツェの街よりも郊外の街や村へ足を運ぼうと思っていたので、パンツァーノに続き滞在先から教会の鐘楼が見えているImpruneta(インプルネータ)へ(村というのか町というのか?)
バス会社のアプリで検索すると85番のバスで1本で行けるので、そのつもりで身支度してNovellaよりも少し早めに家を出る予定でいたが、その日は家事代行のMariの来る日で出かける前に彼女が到着した
「今日はどうするの?」と聞かれたので、バスでインプルネータに行くと答えたら
「ここからインプルネータへ行くバスはない」「長くバスを使っているけど85番のバスは見たことない」と言い張る それを聞いたNovellaが結局出勤途中にインプルネータに回ってくれて行きは車で移動した
でも、私は85番のバスで帰れると思っていたので、帰りはバスで帰る、もしインプルネータから滞在先まで来られなくても別ルートでフィレンツェまでは行けるだろうからフィレンツェ経由で帰るつもりでいた
☆気になっていたImpruneta
昨年、滞在先近くの停留所から歩いて帰る途中、オリーブ林から出てきたシェパード連れのイタリア人男性トマーゾがインプルネータ在住で、普段参考にしているYoutuberの「イタリアガイドみめさん」がミサに行くと言っていたのもインプルネータ、そして前回2度も車から見ただけだったインプルネータ
一体どんな街なんだろうと思っていた
Novellaに降ろしてもらった広場から見える景色、滞在先のある方を見てみる
遠すぎて確信はないが、遠くに見えるのは多分、滞在先じゃないかな・・・・
広場に停留所があったので通るバスを確認すると「85番」があった
通過する停留所には滞在先最寄りの停留所が書かれていたので、バスが来たら運転手にいつもの停留所に停まるか聞いてみることにした
広場から教会のある広場へ緩やかな坂道を上って行く
イタリアに来て1週間が過ぎ、明らかに体が重くなった
おかげで足に負担がかかっているのかちょっとの坂道がしんどい(笑
☆Basilica di Santa Maria dell’Impuruneta(バシリカ・ディ・サンタ・マリア・デッリンプルネータ/サンタ マリア大聖堂)
日本語サイトで検索したものの適当な説明が見当たらないので公式HPを翻訳アプリで抜粋
中に入ると広い空間、彫刻や絵もあるが華美ではなく落ち着いた雰囲気
地元の方が礼拝にちらほら出入りしていて、「マリア信仰」の中心の中心だけある 観光客らしき人は見当たらなかった
薄暗い屋内、一際明るい主祭壇
天井から磔刑のイエス・キリスト像が吊り下げられている
どこかで見覚えがあると思ったら、サント・スピリト教会にあるミケランジェロの磔刑像だった
いつも思うが、日本の仏像よりリアル・・・
主祭壇の左脇、これはなんというものなんだろう
仏教ですらよくわかってないので、それ以上に無知で申し訳ない・・・・
そばにはもうひとつ礼拝堂があった
予約制で日曜のみ宝物館を見学できるみたいだが、知らなかったし平日なのでうかがい知ることはできなかった
主祭壇向かって右側にもキリストの磔刑像があったので、拝観のお礼を兼ねて献灯
そばに置かれているマリア像 物憂げな表情に見える
「写真・ビデオ禁止」の表示がない限り、「撮らせてください」と心の中でお願いしながら毎回撮るのだが、なんか失礼なことしているようにも思えてちょっと罪悪感・・・・ でも、両親や友人・知人、足を運べない人たちにも「日本以外」の素晴らしい面を見てもらいたい
だから拝観させてもらうときは献灯するようにしている
☆インプルネータ市庁舎
大聖堂斜向かいにある黄色い建物
何かな〜と思って行ってみた
市庁舎だった(笑 用はないので綺麗なポルティコを撮って終わり
☆インプルネータを散策
インプルネータはテラコッタに適した良質な粘土が採れるため、昔からテラコッタ産業が盛ん
Novellaが時折利用する工房?工場?の場所をシェアしてくれたので大聖堂を後にして中心地から離れて坂道を下っていく
この日は日除の手袋とサングラスを忘れてきたので直射日光が辛い・・・
両腕に太陽がジリジリと照りつける中、歩いていると洗濯物発見!
日本でこんなの写真に撮ってたら怪しまれるだろう(笑
でも、絵になるのでつい撮ってしまう 家の主人はまさか自分の洗濯物がこうしてネット上に晒されているとは思わないだろう・・・・(ごめんなさい)
ナポリへ行くと幅の狭い路地を挟んで洗濯ロープが張られていて、頭上に洗濯物がはためいていて、これまた絵になるのだ
車庫の陰で一休みのニャンコも発見
☆テラコッタ工房
歩みを進めていくと道案内があった
今この投稿を書いていて気づいた・・・・私がいくべきは右手「TERRECOTTE M.I.T.A.L」なのにNovellaのシェアしてくれたGooglemapに従って歩いたので
販売しているような場所ではなく、工場・工房のようなところに行き着いてしまった
敷地にいた人に「見てもいいですか?」と声をかけたら「いいよ」と言ってくれたのでみて回る
大きな壺みたいなテラコッタはワイン貯蔵用
人ひとり余裕で入れる大きさ
あとはレリーフやオブジェがたくさんあった
このままでも使えるし、表面に釉薬を塗って焼いたりするのかな
販売しているようではないけど、価格によっては欲しいななんてちょっとおもったり
実際問題、割れ物なので日本まで持ち帰ることを考えると大変だから現実的ではないが
一通り見せてもらったら沿道まで引き返し、さらに進んでいくともうひとつ工房があった
犬小屋までテラコッタ、これって雨が降ったらどうなるんだろう
テラコッタが吸収してくれて中は濡れないんだろうか
ここまできて暑過ぎてとうとう日傘をさす
雨も降ってないのに傘をさすのは「日本人」とNovellaから言われていたので、イタリア人からしたら奇妙なのかなと思って我慢していたが、流石にサングラスも手袋も無しで辛くなって(笑
早々に帰ることにした
バス乗り場まで向かう途中に見かけた編み物教室の表札
なんとまぁ、可愛らしい
インプルネーターではそこここにテラコッタの植木鉢やオブジェ、表札、はたまた郵便受けまであってみて歩くのも楽しい
☆私の勝ち!
「ここ(滞在先)からインプルネータへのバスはない」と言い切ったMari
私の手元のバスアプリでは85番のバスで行き来できることになっていたが、そのやりとりを見ていたNovellaが「インプルネータを回っていくよ」と言ってくれたので行きは車で来た
帰りは私の気分で戻ってきたいのでバスで帰る気満々でいたし、本当に85番のバスでは行き来できないのか試したいこともあり、バス停にちょっと早めに行った
始発停留所のようで出発時間の少し前にバスが到着、運転手に尋ねたら私の滞在先最寄りの停留所も停まることがわかったので乗車
10数分で到着し、家を出てから3時間も経たない間に帰宅した
Mariに声をかけるも掃除機をかけていたので気づいてもらえず、ちょっと待ってから声をかけたら「だれ???」と部屋の奥から返答
そう、私が帰ってきているとは思っておらず(笑
私の姿を見て「どうやって帰ってきたの???歩いて???」ととても驚いた様子
85番のバスで帰ってきたよ、と勝ち誇ったかのように答える私に「他の路線があるとは知らなかった!あなたは賢いね!」と感心しきりだった(笑
本数が少ないのでバスを見かけることがなかったんだろうと思う
私としてはインプルネータまで自力で行けることがわかったのでとても有意義だった
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