第一回なぜ人は生まれて死ぬのかミーティング


6年生の夏休みの自由研究、なぜ人は生きるのかっていう哲学的なことをテーマにしたい

と、息子が寝る前に宣言した。
結構重めなテーマでびっくりしたが、寝る前だと言うのに息子の目は覚醒していたので、余程本気のテーマなのだろう。
では夏休み入るまでにアイデア出すためにミーティングしてみるのはどう?と提案すると、それはいいね、と息子は頷いた。

数日後、近所の純喫茶へ向かう。夕方だが店内は活気がある。
息子は何の迷いもなくカツカレーを頼む。
これからミーティングだというのに、お腹いっぱいになって大丈夫か?と思いながら、自分はオムライスを選ぶ。

ノートとペンは?メモしないの?
と聞くと、
最初はアイデア出すだけ
全部頭の中に入るし、大丈夫
と静かに言う息子。

ぼくはこう思う
人間は死ぬために生まれてくる

内容が深すぎて、思わずむせ込む。
以降、禅問答のようなことを立て続けに連発するので脳がついていかず、まるで内容を覚えていない。

脳を休ませるために、クリームソーダを頼んだ。
おかあさんね、小さい時に近所の喫茶店で初めてクリームソーダ飲んで感動したわあ。だからいまだにクリームソーダ飲むとテンション上がる、と回想すると、息子は、へえ、とだけ言って、クリームミックスジュースをすごい勢いで飲み干し、もう帰ろうと言った。
ちょっとはしゃいでいる母親と、冷静に傾聴する小学生の息子の余韻を純喫茶に残して後にした。

第一回目のミーティングはコンパクトに終わった。第二回目は春休み、ファミレスで行う予定だ。



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