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人生初!シンガポールで外国人モデルと共同生活

今回は、以前書いたシンガポールでの生活についての記事、Part2です!シンガポールでは、海外でモデルとして仕事をするのはもちろん、日本人のいない場で生活をするのも初めてでした。慣れない共同生活では、様々なハプニングの連続。そんな色濃く記憶に残っている日々を書いていきます。

◆初めての共同生活

シンガポールで私が所属していた事務所は、マンションに3室部屋を借りていました。海外から来たモデルが宿泊する部屋なのですが、欧米ウィメンズ、ユーラシア大陸ウィメンズ、メンズ+ウィメンズに分かれており、私は最初の1週間だけ欧米ウィメンズ部屋に滞在、その後5週間は空きが出たためユーラシア大陸部屋(今回のサムネイル写真がそうです)に行くことに。今思うとメンズと一緒の部屋だったら大変だったろうなと思います。実際にその部屋にいたウィメンズモデルが疲れ切った様子で愚痴をこぼしていました。ただでさえ異性との共同生活でも戸惑うのに、キッチンに大量のバナナを吊るしていたモデルがいたそうで、、匂い問題が。。

私が滞在したのは、4人部屋、3人部屋、ハウスキーパー(この方が全てをチェックし、細く綺麗にしてくれていました)とシェアする2人部屋がある中の4人部屋。それぞれの部屋にバストイレはついていますが、キッチンとリビング、バルコニーは共有。私のいた部屋はシングルベッドが4つ並んでいて、あとは各自のスーツケースを少し置けるくらいの広さ。決して広いとは言えませんが、この約半年後に過ごしたニューヨークの生活を思えば、かなり快適な方だったと断言できます笑

バルコニーからの景色↓この眺めに癒されてました。

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最初は戸惑いばかり。部屋には常に誰かがいて、リビングでは誰かが電話していたり、他の子と譲り合いながらキッチンやバストイレを使ったり。皆それぞれ生まれ育った環境や文化も違うため、自分の当たり前が通用しないことも多く、ストレスを感じることが少なくありませんでした。

私は元々、これを言ったらどうなるかな、嫌われちゃうかな、などと考えて中々人に気持ちを伝えられないことも多かったのですが、それでは私はストレスを溜める一方、相手からしたら理由はわからないけどAmiがイライラしている…というお互いにとって気持ちの良くない状態。そう思ってからは、疑問に思ったことや自分にとってはストレスになっていること等は相手に伝えるようになりました。その頃はたどたどしい英語だったので、最初は正確に伝わっているかどうかが怖くて言葉を発せないこともありましたが、意見を言わないと”このままがgoodな状態”と思われてしまうので、下手でもどうにか伝えるようになりました。

◆蟻との戦い

※想像すると鳥肌が立つ可能性があるので、食事中には読まないでください…!

駅構内での飲食禁止、ガムの所持禁止、唾を吐くこと禁止など、街をクリーンに保つことを徹底しているシンガポールですが、私が唯一困ったのは蟻の存在。マンションの10階以上のフロアに住んでいても、至る所に蟻がいる。。公園などにいるような大きなものではないのですが、やはり小さくても部屋の壁などを行列で歩いている姿には鳥肌が立ちました。

そんな中、忘れもしない事件が。

ある日洗面所を使おうとドアを開けると、床に敷いてあるタイルの上に、黒くて丸い塊が…一瞬の間をおいて気づきました。蟻が大量に群がっている…!他のモデルに見てもらったところ、そういえば私の隣のベッドで寝ているハンガリー人の子が、今朝洗面所でシロップ入りのレモンティーを作っていたとのこと。こぼしたら拭きましょうよって感じでしたが、まあまあそういうことってあるよね…とみんなで無理矢理納得して終わりました。(ちなみにモデルたちは対処できず、ハウスキーパーさんを呼びました)

数日後、また群がっている…!今度は、私とそのハンガリーの子のベッドの間にある、共用部分である引き出しの上に。棒状のチョコを食べた後の包み紙が、チョコがベタベタに溶けたまま放置されていました。さすがに自分のベッドの横だったので、意を決して注意。あまり響いていない感じだったのですが、今思えば私の英語力が足りなかったのか…?ちなみに彼女、当時15歳でした。そんな年齢から親元を離れて生活するって大変ですよね。私がその年齢の時は学生生活を謳歌していたから、それを考えると応援したくなっちゃいます。当時はそんな考えもなく、次々と起こる珍事件にイライラしちゃってましたけど笑

モデルの共同生活は、文化も違えば年齢も違う子たちと暮らしていくので、ハプニングもたくさんありますが、それぞれの国の文化を教えあったり、年齢による考え方の違いを知ったり、学ぶこともたくさんありました。みんながみんなきっちり生活してるわけじゃないんだな、というのが当時の私なりの感想です笑 私はどちらかというと真面目な方なので、逆に息の抜き方を教わったような感覚でした。

◆オーディションに一緒に行く

さて、家ではそんな共同生活を送りながら、外ではオーディションを受ける日々。前回の記事では、何人かで初めてのオーディションに行った話をしましたが、2回目以降は1人で行くことが多くなっていました。そんな中、家でも同室の韓国人モデルの子と仲良くなり、オーディションでも一緒に行動するように。やはり欧米人は呼ばれてもアジア人は呼ばれないオーディションがあり、また逆も然りなので、自然と一緒にいる機会が増え、仲良くなっていったのです。

・友達でありライバル

一緒に行動するようになって数週間、最初は仲良くオーディション終わりにカフェに行ったりご飯を作り合ったりしていたのですが、徐々に距離ができるように…実は、行くオーディションが毎回一緒すぎて、お互いの仕事状況が見えすぎてしまったことが原因です。

同じオーディションを受けていて、仕事の本番日も知っている。しかも彼女とは同室。最初はお互いの合否を話していた私たちも、そのうちに話さなくともどちらが受かっているかがわかるように。朝早く準備して出て行くのを見れば、知りたくなくてもわかってしまうものです。

そして当時、シンガポールで調子が良かった私は、オーディションのほとんどに受かり、仕事が順調になればなるほど彼女とギクシャクするように。仕事面では嬉しいけれど、日々を過ごしていく上では悲しい…こんなにも複雑な気持ちは初めてでした。ついには、彼女が韓国から遊びに来ていた彼氏の元に行き、部屋にはあまり帰ってこなくなるという状況に。後からマネージャーに聞いたのですが、やはり行くオーディション全て私が取っていくことに、友達ではあるものの耐えられなかったのだとか…私も逆の立場だったら相当落ち込んでいたと思います。

・仲が良いから距離を大切にする

モデル同士はお互いの仕事をよく理解できるため仲の良い友達になれますが、タイプが被るとライバルにもなります。うちの社長がよく言っていた”モデルは常に孤独である”とは、そういう意味もあるんだろうなと思います。まず他の職業の人には仕事のことで理解されない(前日に翌日のスケジュールが決まること等)、そして仕事を理解してくれるモデル同士は時にライバルになってしまう。少し悲しいけれど、程よい距離感を大切にしていかなければならないんだとこの時に実感しました。

その経験から、日本でも人と一緒に(特に仲のいいモデル友達とは)オーディションに行かなくなりました。目の前で結果がわかるものもあるので、どちらか一方だけが受かると、大抵は気まずい空気になります。一緒に来たわけじゃないのに、会場で一緒になってしまうという仕方のない場合もありますけどね。もしギクシャクしてしまったモデル友達がいたら、しばらく距離を取ってみるのも一つの方法です。お互いに時間が経つことで冷静になって、また友達としてやっていけることもあります。

◆最後に

実はシンガポールでの話には続きがあります。私が日本へ帰る当日、彼女が部屋に帰ってきて、サプライズで私の誕生日を祝ってくれたのです(!!)。私はスーツケースを抱えて部屋を出て行くところだったので、帰国日を知らなかった彼女はかなり驚いた様子でしたが、それをきっかけに少し話すことができ、全部とは言えなかったと思いますが、わだかまりが解消され、無事に帰国。そんな奇跡のような瞬間があったおかげで、その後ニューヨークで偶然再会した際も、お互いに当時のまま笑顔で挨拶することができました:)

いろいろな経験をさせてくれたシンガポール共同生活。何かが起こる度に、人にしっかり意見を伝えることの大切さ、それにより少しだけ身についた英語力、モデル友達との接し方などなど、学ぶことが多くありました。今回は主に生活面について書きましたが、仕事面についても書ける時があればいいなと思っています。最後まで読んでくださってありがとうございました。

次からは場所を変えて、ついにニューヨーク話かも?お楽しみに!


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