「手術前日ですが不安なことはありますか?」 「孫の受験です」
2019年10月、私の祖父の膵臓に、ステージ1の癌があることが発覚した。当時祖父は88歳だった。
発見が比較的初期であったことと、88歳だが毎日ゴルフをするほど元気で、体力もあったことから、高齢ながら手術をする選択をした。一般的には、高齢で膵臓がんの場合、手術はあまり勧めないらしい。祖父の場合も、手術ではなく、より治療が楽で副作用の少ない重粒子線治療を行う選択肢もあった。しかし重粒子線治療で癌が完治する確率は約60%。手術を行い成功すれば、100%癌を摘出できるということだ