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ゴッホの「薔薇」、私の好きな絵

「この絵に出会えてよかった。」

ゴッホの『薔薇』をみたとき、私はこんなふうに思ったんです。


私は、2019年冬に上野の森美術館で開催された「ゴッホ展」を訪れました。ゴッホの初期の作品から晩年の作品まで、時系列順に絵が展示されていました。『薔薇』が飾れていたのは展示の最後の方。たしか最後から二番目、三番目くらいに飾られていたと思います。つまり「薔薇」は、ゴッホが亡くなる少し前に描いた作品。

晩年、精神を病んだゴッホは精神療養院に入院していました。この絵は、療養院を退院する少し前、比較的精神が安定していたときに描いたそうです。一般的には"明るい絵"、"生き生きとした絵"と認識されています。※


しかし、私がこの絵をみて感じたのは「不安定さ」。


まずパッとみたときにまず、「うわあ、すごい。色、構図、薔薇の花の描かれ方や大きさがすごく美しい。綺麗。」って思いました。

そして絵の前に立って、時間をかけてゆっくり眺めているうちに、背景の斜め線や、薔薇の乱れた筆跡の一つ一つが見えてきて(生で見ると、筆の痕跡一本一本がはっきり見えるんです)、不安定な作品だなと感じました。ゴッホの変わりやすい精神状態、不安、生きずらさ、苦しみが表れていると思いました。

一見、明るくて美しいけれど、ゴッホの不安定さを凄烈に描いている。二重の意味を持つアンビバレントなこの作品に私はすごく惹かれました。美術館のショップでポストカードを買って、以来ずっと部屋に飾っています。



みなさんはこの作品をどのように感じたでしょうか。絵の見方は人それぞれで、見る人の人生経験や価値観によってきっと異なると思います。10人いれば10通りの感じ方があると思います。


私はこの作品がすごく好きです。今年もゴッホ展が東京都美術館で開催されているのでまた私も行ってみるつもりです。新たな「好き」が見つかったらいいな〜!!と思っています。



※日テレのワシントンナショナルギャラリーのページを少し参考にしました

#ゴッホ #美術館 #絵画  

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