地球性

 壁のない部屋の窓から、朝日のような夕焼けを眺めるのが好きだった。新月の廻りを漂う三日月と満月を眺めていた。
 私の明日は、昨日には終わるから、セカイの端っこと端っこを結んで円にして、そして明後日をこのままそっとしておこう。

 眠い瞼の先から、ふわふわと柔らかいガラスを呼んで、コウモリの羽毛が空を舞うようにあっちこっち飛び廻らせて、部屋で星座を眺めたい。


この気持ちは怒りではなかったようだ。全身の力をふっと抜くと、胸の辺りに孤独を感じる。涙が流れる直前のような心のゆらぎで、そうしてそれが孤独なのだと思う。そうでありながら、毅然としている時は、怒っているのだと思った。でも違う気がしていた。私の根源は、常に哀しみなのだと思う。あなたが言うように、私の i は、哀なのだ。




ふっと雲を突き抜ける
クラゲのように。

そこから何が見える?
問い掛けたのはそれだけだ。
私はあなたがいないと思っていたから。

然と生きる。
あくびをするように。


「ひとりじゃないよ。わたしがいる」
「孤独だよ。だってそれを望んだから」

だって孤独にならないと、
孤独になっちゃうじゃない。

ほらね。私の性は地球。
だから、私にはあなたがいる。


そこから何が見える?ってさ
ふと思い出した時。僕は笑ってしまったよ。

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