お忙しいですか?

「お忙しいですか?」と聞かれた時、みなさんはどう答えますか?
「x月まではずっと忙しい!」「全く時間取れない」「結構忙しい」等々、私が質問して「そうでもない」「結構ヒマだ」という人は割と少ない気がする。
一方私は、「忙しい」となるべく言いたくないし言わないようにしている。実際仕事がたくさんあったとしても「ぼちぼちかな…」「色々来てはいるけど…」「今週はちょいバタバタしてるかも…」等、「忙しい」という言い方はなるべくしない。

なぜか?
「忙しい」ということは、「私は仕事が出来ない人間です!」と主張しているようなものだと思ってたりするからだ。
「忙しい」という人のその理由を想像してみると、「デキるヤツに仕事は集まる?」「オレが会社を支えてる?」「忙しく働いてる人ほど大きな成果出してる?」とかだろうか、「忙しい」=「カッコいい」と思ってる節があるのでは?と感じる。
が、否。カッコ悪いと私は思う。
ので、私は数日ろくに寝れずな生活を一定送る日々があっても、聞かれたり依頼されてる件がたくさん積みあがってても、「結構大変かも…」とは言えども「忙しい」とはなるべく言わない。
「忙しい!」と主張することは「オレって出来るヤツ?」という勘違い自慢に加え、「ちょっとした相談しにくくなったな…」「くだらない話はしてくれるな」等、相手に対してバリアを貼るという、デメリットしかないと思ってしまう。

実際に「忙しい!」と言ってしまう状況では、こういうことが起こっているのではなかろうか?
①部下が出来なくて忙しい
部下に振る仕事範囲をうまく切り出せない自分の能力不足を棚に上げ、部下を卑下し「やっぱり自分じゃなきゃ出来ない」という自己満足を得ているだけ?
②頼まれ仕事が多くて忙しい
頼まれる=頼られると思い、頼られる自分に満足感を覚えている。「なかなか断れない」と言うが、「本来あなたがやるべき仕事」「私の役割ではない」という勇気がないだけ?
③会議が多くて忙しい
不要な会議・参加不要な会議・共有受けるだけで良い会議などを振り分けられず「聞いておきたい」会議で時間を浪費している。もしくは、書面/メールで理解できない/論点出せない/決断できないことを「分かり辛いから会議で」と先送りしているだけ?
④人がいなくて忙しい
仕事の計画が立てられないまま「やってみる」でスタートしてしまい、無理が生じて後に引けなくなっている。他部門/外部に上手く役割分担できず、自分や自分のチームでやらざるを得ない状況になっている。
⑤作業が終わらくて忙しい
作業として全てのモノに対し全てのステップが必要と思考停止し、メリハリがつけられていない。終わらないと何がまずいか?が分かっておらず、「やり切る」ことしか考えず、「やり切る」までやり続けてしまう。

いずれのケースも今の自分のやり方を改善できぬまま、忙しくすることで自身の存在意義を見出してるに過ぎない。「しんどいならやらなければいいのでは?」と聞くと、「自分がそうしたくないのだ!」という回答は少なく、「そういうわけにもいかず…」と答える人が大半だ。それは、自身の存在意義がなくなることを恐れるが故ではないだろうか?

「忙しい」のは自分で「念のため」「一応…」と思っている仕事を削れない決断力の無さが原因だ。
「毎日、夜遅くまで頑張ってる」ことが評価される時代は終わった。
「なぜ自分は忙しいのだろうか?」を考えてみよう!
どうしたら時間を有効に使えるか?を考えてみよう!
変えれるかも?言えるかも?と思ったら、やってみよう!
「仕事が終わってヒマだから帰りまーす!」がカッコいい、と皆が思える健全な社会になることを願いたい。

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