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映画レビューはじめました。 movie walker、Filmarks、映画.comでも公開しています。

最近の記事

メイ・ディセンバー ゆれる真実(2023)

Fan's Voice様にご招待いただき、試写会にて鑑賞いたしました。 舞台は事件の「その後」、13歳の少年と性交し獄中出産した実在の女性をジュリアン・ムーアが、その女性を演じる女優をナタリー・ポートマンが演じ、取材を通して徐々に二人が同化していく…という、着想とキャスティングだけでご飯三杯お代わりできる痺れる逸品。 二人の女優が鏡を介して「同化」するシーンは確かに印象的でしたが、個人的に萌えたのは「同化に失敗した」シーン。 エリザベス「That was a little

    • 大いなる不在(2023)

      Fan's Voice様にご招待いただき、ジャパンプレミア試写会にて鑑賞いたしました。 幼い頃に母と自分を捨てた父が、事件を起こして警察に捕まった…。 曇天を貫く電波塔の下、人気のない、静かな住宅街に滑るように入ってくる一台の車両、その影から突如現れた機動隊が一軒の住宅に一斉に突入する、サスペンスフルなシーンから始まるのは、「父の記憶の迷宮の旅」です。 物語は「認知症発症前の父と息子」「認知症発症後の父と息子」の二つの時間軸が交差する形で進んでいきますが、「発症前の父と息子

      • ありふれた教室(2022)

        邦題は『ありふれた教室』となっていますが、原題は「職員室」または「(教員以外も含む)職員の控室」というような意味だそうです。 そのことを念頭に置いて観ると、少し違った見え方のしてくる作品です。 舞台は「窃盗事件が頻発している」中学校、「ゼロトレランス」を合言葉に、一部の教師による犯人捜しが行われています。 決定的な証拠も無いまま容疑をかけられた生徒が移民の子で、その保護者が学校に怒鳴り込んで来て披露する主張には、「多文化主義は完全に失敗した(by メルケル前首相)」ドイツ特

        • 青春18×2 君へと続く道(2024)

          MOVIE WALKER様の試写会にご招待いただきました。 神楽座大好き。 まず、レビューが遅くなり、大変申し訳ございません。 劇場公開前に公開できる内容のレビューが書けませんでした。 私は清原果耶さんを、極上のバニラアイスのような俳優さんだと思っています。 もちろん極上ですので単品でも十分勝負できますし、ちょっと良いレストランで最後に出てくるデザートのお皿では、色とりどりのケーキやフルーツの乗ったお皿の中で、真っ白なその姿は揺るぎない軸となります。 万能且つどのような場

          ¥100

        メイ・ディセンバー ゆれる真実(2023)

          ドライブアウェイ・ドールズ(2023)

          Filmarks様のご招待をいただき、試写会にて鑑賞いたしました。 ずばり、私はコーエン兄弟の映画が苦手です。 どれくらい苦手かというと、なぜそんなにも評価が高いのかがどうしても解らず、解りたくて、鑑賞可能な作品を片っ端から全部観た、それくらい苦手です。 批判をするにしても、観ていないものはできませんので。 『ドライブアウェイ・ドールズ』のオープニングは、私が恐れていた通りの「ローアングルの」「迫りくる」映像から始まりました。 こうやって人の神経を逆撫でして、人間の最も汚

          ドライブアウェイ・ドールズ(2023)

          四月になれば彼女は(2024)

          試写会にご招待いただき、鑑賞いたしました。 映画が終盤に近付くにつれ、あちこちからすすり泣きの声が聞こえてきました。 隣の女性なんか鼻水ズルズルで、思わず二度見しました。 一方、私はうるっともできず、一生懸命頭を整理していました。 ・なぜ、春は手紙を送って来たのか ・なぜ、藤代は手紙に対してリアクションしなかったのか ・なぜ、弥生には春の手紙の意味が解ったのか プロット上重要と思われるポイントに関する疑問がどうしても解けず、意味がわからないのに感動するわけにはいかないと

          四月になれば彼女は(2024)

          悪は存在しない(2023)

          J-WAVEさまにご招待いただき、J-me SPECIAL PREVIEW『#悪は存在しない』に伺いました。 折角誰よりも早く作品を鑑賞できるのだから先入観なく観たい、という理由で、事前情報は殆ど入れずに行きました。 試写会応募の動機は、「ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞作品だから」ではありません。 「あの『ドライブ・マイ・カー』の次がこんなにも地味(失礼)なのは何故なんだ」です。 『ドライブ・マイ・カー』の次の作品ですよ? 濱口竜介作品に出たい役者さんならいくらでもいたこ

          悪は存在しない(2023)