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赤髪のコンビニ店員さん

この地に引っ越してきてから近くのコンビニに通っている。

朝、仕事前に大好きなカフェラテとお昼ご飯を買いにいく。

ほぼ毎朝行くもんだから、段々とシフトが被っている店員さんが分かるようになっていた。

「あ、おはようございます〜(*^^*)」

朝にぴったりの明るい笑顔で挨拶してくれるのは赤髪の40代くらい?の女性店員さん。

「あ、」
が「いつもこの時間に来るお客さんだ」と認識されていることが分かってちょっと恥ずかしい。

接客業って髪色の一定の規則があるんじゃないの?って思っていた私に、今どき髪の色なんか接客業でも自由でしょって教えてくれるような真っ赤な髪の彼女は好印象だった。

レジをしてくれる時に私のセルフネイルに気付いて「可愛いネイルですね〜(*^^*)」って褒めてくれる。

不器用でガタガタなネイルを褒めてくれるのは赤髪店員さんくらい。
私は思わず笑み…というよりニヤニヤしてしまう。

何週間かにいちど赤髪を染め直して、私も思わず「あ、髪染め直しました?綺麗ですね!」って言うようになった。

たくさん来るお客さんのうちの一人だし、私たちはお互いに名前も住まいも素性も年齢もなにも知らない。
けど、同じ地域に顔見知りの店員さんがいて、そのコンビニに行けば明るい笑顔とひとことの会話が生まれる。

それが、日常にほんの少しの温かさをもたらしてくれている。

#創作大賞2024 #エッセイ部門

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