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名前の無い夜

まるで
くしゃみが出そうで出ないあの感じ。
言葉が脳みその出口で
ひっかかっている様。

何かを言いたい
表現したい
だけど何も言うことはない。

本当にその「何か」は
あるのだろうか。
表現したいことなんて
あるのだろうか。

分からないけれど、
太陽の去った宵闇で
出そうで出ないあの感じ。


このままでは、このままでは、
夜の色と私の色が溶けてしまう


代わりに掌の光に私を突き出す。

そうやって、

宵闇に
くしゅんとひとつ。
言葉がころり。