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体力のない陸上部員ですが

 今日のインターンで言われたことがある。
「あまよりくん、陸上部って言っていたのに結構早い段階で疲れてる様子だね」

 確かに、陸上をやっていない人から見ると、日々体力勝負している陸上部員からすれば座ってデスクに向かっていることなど容易いと思うだろう。
 しかし陸上部(中・長距離)なんて、その実『サボる』ことしか考えていない。決められた時間、距離の中でいかに効率よく走るかを考える。なるべく疲れないように走るには——なるべく早く走り終えるには––––それが陸上部員の頭にあることだ。

 そもそも陸上部の練習は、大抵一回につき3時間くらいしかしない(朝練や合宿などを除く)。だがその3時間の中でも緊張状態にいることなんて1時間程度––––否、それでも長いほうだ。それ以外はアップやダウン。デスクワークよりはずっとリラックスして取り組んでいるはずだ。

 私は自分を集中力がない人に思える。人の話を注意して聞けない(聞けたとしてもすごく体力を使う)し、スマホの通知が気になりすぎたり、自分の日焼け痕から剥がれ落ちる肌が気になったり、枚挙に暇がない。おそらく、無意識に出てしまうそういった私の癖を見てインターンの担当者は「疲れて見える」と判断したかもしれない。

 しかし、そういった要素を差し引いたとしても、陸上部=体力があると思って欲しくない。体力がある人はもちろんいるけど。

 一回練習が終わって帰宅すれば昼寝もうっかり長時間してしまうし、部活がない日は疲労回復を徹底する為に余計な運動をしたがらない。これらには個人差があるかもしれないが、確実に言えるのは、

『日常における体力』と『部活における体力』を混同してはならない

ということだ。限られた体力を陸上に費やしているだけであって、もともと体に備わったキャパシティが他人より多いと思われてはうんざりしてしまう。


 

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