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コロナ後の住まいを考える 第5回

だいぶ間が空いてしまいました。
コロナ後(withコロナ)の住まいを考える。
忘れていませんよ。続けますよ。また増えてますし。


第5回は玄関編のつづき
靴の脱ぎ履きと土間についてです。


玄関には靴を履いたままの下足ゾーンと靴を脱いだ後の上足ゾーンがあります。では下駄箱はどこに置くのが良いでしょうか?


下足ゾーン(例えば土間)に下駄箱がある場合

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◎靴は常に土間内にあるので上足ゾーンに汚れを持ち込まない。
×下駄箱に靴を取りに行くために靴を履く必要がある。→スノコを敷くことで解決だがスペースが必要。
×小さな玄関ならば設置できる下駄箱の容量に限界がある。

→靴の量が多くなくて、上足ゾーンからでも下駄箱に手を延ばせば届く場合にはこの位置がベストです。



上足ゾーン(例えばフローリング)に下駄箱がある場合

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◎上足のまま靴を取りに行ける。
〇廊下や寝室など好きな場所に設置できるので容量を多くできる。
×靴の汚れを室内に落とす可能性がある。

→靴の量が多い場合や、コーディネートを服と一緒にしたい場合などはこちらの方が良いです。


しかしながら、「コロナ後の住まいを考える」という括りで話している以上は、入りきらない靴は寝室のクローゼットにしまえば良いという暴論は許されないでしょう。

もちろん、海外ドラマなどで見かけるソファやベッドに土足で上がることなどは、絶対にあってはなりません。
(そもそもコロナ以前からありえないと思っていますが。。。)


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やはりベストなのはシューズクロークだと思います。(コロナあまり関係ないですね)
靴だけでなく傘やヘルメット、自転車の鍵、レインコートなどもまとめてここにしまうことが出来ます。この図面のように2方向からの出入りを設ければ無駄な動きがありません。扉をつけるかどうかはお好みです。


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玄関の土間と上足のフロア間にはレベル差があると良いです。ここにレベル差が無いと、いつも廊下が砂っぽくなります。靴底についた砂や泥が持ち上がってくるのです。


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バリアフリー上はレベル差が可能な限り無い方が良いとされていますが、それは靴の脱ぎ履きをしない場合であり、脱ぎ履きをするならばここで立ち止まるので段差があっても良いのです。車椅子は2センチまでの段差ならば乗り越えられるので、2センチの段差をあえて設けるのが良いと僕は思っています。(この辺りは設計者によって持論があるかもしれません。)


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次回は玄関編のまとめ。
接客空間としての玄関の崩壊を論じます。

その後は、ワークスペース・キッチン・トイレを検証したいと思っています。

この苦難の時を乗り越えて、安心・安全で気持ちよく生活が出来る家をどうやったらつくれるか。
その方法を考え発信することが建築家である僕たちの今出来ることだと思い、この連載をはじめました。

中々進みが遅いですが必ず続けますので気長にお待ちいただけると嬉しいです。


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