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カラオケ、行く?

「青春も延長できたらいいのに。」
映画『カラオケ行こ!』のキャッチコピーがとってもいい。
30分とかね、気軽に"今楽しい時間"を電話一本でフロントにお願いできたら。
今回は映画の簡単な感想と、カラオケにまつわる思い出を。

合唱部部長の岡聡実(おかさとみ)はヤクザの成田狂児(なりたきょうじ)に突然カラオケに誘われ、歌のレッスンを頼まれる。組のカラオケ大会で最下位になった者に待ち受ける“恐怖”を回避するため、何が何でも上達しなければならないというのだ。狂児の勝負曲はX JAPANの「紅」。聡実は、狂児に嫌々ながらも歌唱指導を行うのだが、いつしかふたりの関係には変化が・・・。聡実の運命や如何に?そして狂児は最下位を免れることができるのか?

映画『カラオケ行こ!』公式サイトより

午前9:00
初回の上映に間に合った。
今、観始めたのに、もう2回目を観たい。
私はこの作品にチグハグな好感を抱えたまま進んでいく。

主人公、中学3年生の岡聡実くんの瑞々しい青春の中にある思春期のもどかしさ、危なっかしさが胸を打つ。
巻き戻し機能が壊れたビデオデッキを
「これは戻せない。」
と「映画を見る部」の栗山くんが言っているように、一方通行の季節が葛藤を持って描かれている。
もちろん成田狂児役の綾野剛はかっこいいし(これを言うとたぶん夫に「ママは綾野剛びいきだもんなー」と言われる。)
距離を詰めたときの凄みの圧や温和さも画面から伝わってくる。
住む世界の違うでこぼこした2人が、しだいに信頼関係を築いて行く過程はとても丁寧だ。

原作は和山やまさんの漫画。完全なる実写化というより映画のひとつの世界として感じることができる。
私の中学生の学校生活はどうだったかなぁ。
楽しさと成長を伴う上のどうにもできない息苦しさを思い出して、重ねてしまう。

本作は無数の笑いどころがたくさんあるのだが、私が気になっているのは、上映中みんなどこで笑うのかだ。
ツボは人それぞれ違う。一緒に観ているお客さん達が、1番どこで吹き出すのか。
うちの館では聡実くんのお母さんが2本目の傘をバッと広げた時だった。
「それかい!」
って心の声があちこちから聞こえた。
声出しOKの応援上映があったなら、ヤクザのお仲間の練習ソングでも爆笑となるだろう。

舞台はカラオケということで、皆さんのカラオケでの思い出を聞いてみたい。
私はめっきり行かなくなったけれど、最後の記憶に残ってるのは、夫の誕生日にバーレスク東京に行ったあと、時間を持て余しカラオケに流れ、一緒に「サカナクション」の『新宝島』を歌った記憶がある。なぜ。(この一回しか行ったことがない)
高校生の頃は友達と栄養ドリンクを飲んでオールし、2人で「ブリトニー・スピアーズ」のアルバムを上から練習していた。
成人してからの友達、マキちゃんは「アンジェラ・マキ」と言って、エアピアノを弾きながら『さくら色』を歌ってくれたように思う。
あぁ、振り返るとあの頃に戻りたくなっちゃった。

カラオケ、行く?

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