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ガチ営業会社が【テレワ週3&フレックス週2】に移行した末路

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株式会社DEECH(ディーチ)の佐藤です。2021年6月1日より社名変更いたしました。

世間では自粛ムードが徐々に解消されつつありますが、弊社はマーケティングの中でも販売促進のご支援を多く行う企業なので第二波、第三波を想定しながらびくびくと営業をしております。さて、今回のテーマは「ガチ営業会社が【テレワ週3&フレックス週2】に移行した末路」ということで、体育会系の会社がホワイト企業のような働き方に移行した理由とその末路をお話したいと思います。

架電上等!絶対帰社!売上無いと帰りにくい

意味のない七五調の見出しとなりましたが、元々弊社はガチの営業会社です。営業スタイルはオールドスタイルそのもので、テレアポはいわずもがな、遠方アポイントでも必ず帰社、売上がなければ夜遅くまで残るのが当たり前。さらには新卒で入社した社員には1年間リクスーで過ごさせる...、等々独自のルールを上げたらキリがありませんでした。それが今では週3回のテレワーク、残りの2日間もコアありフレックス(みんな時差出勤してる)に移行して仕事をしています。【ちなみにガチの営業会社という定義は、すべてが営業の理屈に基づいて社内のルールが構成されている、という認識】

キッカケはやっぱりコロナ

オリンピック対策や採用ブランディングもあったので元々テレワークは検討課題でした。しかし導入を早めたのはやっぱりコロナです。そしてこのコロナ禍で会社運営をするにあたって一番突きつめられた問いは、

①社員の安全確保の考え方

②そもそも働くって何よ

③50人以下の会社が生き抜く組織体制

の3点。

特に③点目が非常に重要だと考えているのですが、①と②があってこその③点目なので順を追ってお話します。

①社員の安全確保の考え方

マネジメント職はそこそこ長くやっているのですが、今回のコロナはこれほどまでに生命を脅かされる感覚を味わい、且つどう判断すればよいのか試行錯誤の連続でした。しかし、ひとしきり考えると結果はシンプル。結局は【命に勝るものはない】んですよね。見えない敵と戦うにはリスクあるコト・モノから離れる。これに尽きました。GMOの熊谷社長の先進的な高速判断も参考になったし、僕の通勤途中にある約8000人弱を抱える老舗の企業もコロナが本格化する前から在宅に移行していて、そうしたリアルの肌感覚も大いに参考になりました。

なので2月の4週目にはテレワークを始め、緊急事態宣言発令された4月7日(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県)には在宅への移行はスムーズでした。

②そもそも働くってなによ

そして自粛に入る訳ですが、日本中が不安に苛まれましたよね。弊社も売上の見通しがどんどん悪化する中で「生きるとは何か。働くとはなにか」という本質な問いに良くも悪くも直面したかと思います。

余談になりますが、自分が大学生の時に親父に「なぜ働くのか」という問いをしたことがあります。親父は「生きることは食う事だ」「食うために働く以外にない」と話しました。しかし自分は「我々世代はそれだけの理由では働けない」と言い返したときに、「生まれた瞬間から食うことに困らない世代は、働くことに意味を見出さないと何も行動できないなんて大変だな」と一蹴されました。親父は裸一貫で田舎から出てきて小さな輸入商社を起業して40年間経営した人なので、僕のことを世間を知らない若造の「戯言」としか思わなかったんでしょう。

そんなことを思い出しながら、食べるものに不自由なく働いてきた自分が「何もできない自粛期間」を過ごしたことで生きることの本質に向き合わざるを得なかった事となります。

働くことの答えは人がそれぞれ持っていると思いますが、少なくとも自分は【自分と家族が幸せになるために社会に貢献する】と考えていて、その先に対価が発生すると思っています。そして働くことが過剰なストレスになってはいけないとも考えているんですね。これまでの社会人人生でここまで在宅で働いたことがなかったのですが、しっかり考えて仕事を生み出せたこと、顧客ともしっかり話せたことは相当ノウハウを溜めることが出来たので逆に自信がつくたことは収穫です。

③50人以下の会社が生き抜く組織体制

改めて僕が言う必要もないぐらい、人類がコロナを経験したことで我々の価値観が相当変化しました。企業での働き方も当然多様的なものが求められるはずです。弊社は社員とアルバイトを会わせると70人弱の雇用がありますが、今回のことで「働く選択肢」を提供していくことが企業経営の責務と再認識するに至りました。これは働き手にはもちろん良い事ですが、企業においても永続的に経営ができるメリットと考えています。以下が今回変革した主な内容です。

・週3回のテレワーク

・週2日は7:00~20:00までのコア(10:00~16:00)ありフレックス

・通勤定期を廃止して都度交通費申請

・在宅勤務手当の支給(テレワーク手当)

・対外的に仕事が発生する社員にはZoomの有料アカウントを付与

*これらを支えるには様々なクラウドサービスが後ろで動いていますがここでは割愛します。特にコミュニケーション手段はちょっとしたコツが必要ですね!

自由度のある働き方を選択した我々の末路

ものすごく含みを持たせたことを言っていますが笑、「義務と権利」が表裏一体のように、組織内の個人が自由な裁量を手に入れるという事は即ち「結果を出し続ける選択になるということです。以下に現時点での主なメリデメをまとめますが、人によってはメリットがデメリットになり、その逆もあると思うのであまり真に受けないでください笑

デメリット

・専門性が無い人はヒマになる

・情報取得感度が低いとさらに情報が入らない傾向に

・他部署の動向が入りにくい

・研修問題

メリット

・「場所」に依存されない働き方が手に入る

・みずから仕事を作り出せる人はさらに生産性が向上する

・内部、外部とコミュニケーション回数が豊富になる

・プライベートの時間が増加


上記のメリデメは仕組み化することで解消されるものも多々あるので悲観はしていません。しかし、根本的な「人が見ていない場所で働く」ということは「頑張ってるよね」という過程が見えにくいのも事実です。巷で良く言われることではありますが、在宅でサボる人は会社にいてもサボっていた可能性が高いので、基本弊社は「管理」という発想を主眼に置くことを控えています。今回の記事とはテーマが異なるので深く触れませんが、この働き方は評価制度で吸収することが最良だと判断しています。

要点だけ触れておくと、

①定性評価 → 定量評価

②売上中心 → 顧客継続(LTVなど)

③行動管理 → KPI達成度

のように、会社と社員の双方で「計測できるもの」で納得度を高めることがプラスになるのではないでしょうか。

最後に

まだまだ道半ばですが、この働き方を導入したことで社員のエンゲージメントは高くなっていると感じますし、コロナ禍で採用も継続していましたが、ひとつの職種では過去最高の応募数も頂戴しました。会社運営をしている立場からすれば良い感触だと認識しています。我々のような規模でも知恵と工夫次第で強みを持って戦っていけることを確信していますし、今後も検証を重ねながら社員のメリットと、ご支援させていただいる会社様へ還元していきたいと考えております。

文中で不明点や疑問点、聞いてみたいことなどがありましたらTwitterのDMから遠慮なくご連絡ください。



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