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ガチ言語学修士のネイティブに私の英語がどこの国の英語かを分析してもらった

お久しぶりです、久しぶりにお酒を飲んだら悪酔いしたlittle winです。10月に入ったのになかなか暑い日が続きますね。早く寒くなって、おでんと熱燗で優勝したいです!

今回は私の英語を海外の大学で言語学修士を取得されたイギリス人の英語の先生に「○○人」の英語に近いかを分析してもらいました!

「○○人の英語」ってなに?

いや、英語って「アメリカ人・イギリス人」しかないんじゃない?と思われる方が多いと思いますが、国ごとにオリジナルの文体系や発音、文化を持った英語をそれぞれ持っています。もちろん、日本人も独特の「英語」の体系や文化を有しており、よく「Japanglish」て呼ばれたりします。


「Japanglish」って何?

Japan(日本)+English(英語)を掛け合わせた造語です。一般的には、日本人が話す英語のことをいいます。では、Japanglishの特徴をいくつか挙げていきます。

① いわゆるローマ字読みの発音をする

→これはわかりやすいですね!例えば、「second」を「セカンド」ではなく「セコンド」と発音する感じです(後で記述しますが、日本人発音が悪いというわけではないです)

② 音と音がつながることが少ない

→これも日本人によく見られる特徴です。「But I」を「バタァィ(バットとアイがくっついている)」ではなく、しっかりと「バット アイ」と発音する傾向があります

③ 独特の定型会話がある

→ほとんどの日本人が「How are you?」と聞かれると「I'm fine, Thank you. And you?」と返します。このような定型文は海外ではなかなか見られず、日本特有と言えます。

④ 結論から入らない傾向が強い

→これは文化の違いであり、異文化コミュニケーション学とかでよく扱われるトピックです。西洋と東アジアでは物事の考え方が異なっており、西洋的な考え方は「結論まで一直線」というイメージで、東洋的な考え方は「結論まで様々な要素に触れて、最終的に結論にたどり着く」というイメージです。よく学術用語で「oriental thinking」(←orientalという単語は捉え方によっては差別用語になる可能性があります)って言ったりしますね。このような違いは宗教や哲学などにも反映されています。日本は「東アジア」的な考え方を有していますが、英語にもそのような考え方が反映されています。つまり、直接、結論から入るのではなく、様々なことを話してから最後に結論を述べるという感じです。

(東アジアの考え方のイメージ↑)

(西洋人的な考え方のイメージ↑)
・どちらが良くて、どちらが悪いと言った話ではありません!

もちろん、これら以外の要素もありますが、また違う記事で「Japanglish」について扱わせていただきます。

実際に分析してもらった結果

実際に私が5分ほど先生と英語でお話をし、私の英語の特徴などを分析してもらいました。

結果は、、、、

イギリス人先生「君の英語はとても日本人的だね!しかし、おもしろいポイントがいくつかあったよ!」

確かに日本人英語であることは認識していましたが、先生の指摘によると「使っている単語」が日本人的だそうです。日本の大学受験はspeakingよりもreading、特に「論文」を読み解く力に焦点を合わせています。故に、学ぶ単語も日常会話のものよりかは学術的なものが多くなっていきます。例えば、私はよくuseではなくutilizeを無意識的に使ってしまいます。これも日本人英語の特徴なのでしょう。

続けて、先生は日本人的なポイントとして「うなずきが多いこと」と「リアクションが控えめなこと」をあげました。これは違う先生からも「日本の学生はうなずく回数が多すぎる!ちょっと怖い笑」と言われたことがあります。リアクションが控えめなのは分かりやすいですね!

では、ここから私の英語の日本人的ではなかったポイントをお伝えしていきます。

私の英語の「日本英語」ではないポイント

分析した先生が私の英語で「日本英語」でない部分が4つありましたので紹介していきます。

① 香港アクセントが混じっている

私の英語は基本的には日本人的なアクセントなんですけど、先生は私の英語がところどころ「香港アクセント」が混じっていると指摘してくれました。香港アクセントとは香港で話されている独特な英語のアクセントであり、「高いトーンで抑揚が少ない」という特徴があります。もし、「香港アクセント」に興味がある方は下記の香港の方の動画をぜひ見てください!

Why does he sound like a Hongkonger? Hong Kong English phonology」(https://www.youtube.com/watch?v=cdTy254VPfI)

では、なぜ私の英語には「香港アクセント」が混じっているのか?これには思いつく理由が2つあります。1つ目は大学1年生の時、香港の先生から英語を教わっていたことです。今思うと、彼女の英語はゴリゴリの香港アクセントだった気がします。2つ目は私が大学で「香港研究」をしており、香港の動画をよく見ているからだと思います。香港の人々は「広東語」に加えて、「英語」も公用語にしており、英語で話している動画もyoutubeに多くアップロードされています。(実際、香港の大学のほとんどの講義が英語で行われています、、、)

② 「R」の発音がアメリカ英語ぽい

これは自分でも納得しています。日本人英語の「R」の発音は「イギリス人」の発音と似ており、日本人・イギリス人は「water」を「をーたー」と発音しますが、アメリカ人英語では「ウォーラァー」みたいに舌を巻くような感じで発音しています。この「R」の発音は友達から指摘されまくったので意識的に変えるようにしています。

「water」の発音をめぐった面白い動画があるので貼っておきます!

ボトルオブウォーターの発音で揉める英米あるあるコント」(https://www.youtube.com/watch?v=yPwkUuwAV6k)



③一部の単語をイギリス英語で発音している

これは間違いなく「TOEIC」が影響していると思います。TOEICはアメリカ・イギリス・オーストラリア・カナダ英語の4つで構成されていますが、どの参考書を見てみても「イギリス英語」の発音に関する記述が多く見られます。というのも、イギリス発音は他の発音と比べて聞き取りずらいと言われており、TOEIC受験の際にはある程度重要な単語のイギリス発音を学ばなければなりません。例えば、「schedule」はアメリカ・日本英語では「スケジュール」ですが、イギリス英語では「シェジュール」と発音したりします。このようにTOEICの参考書でこのような単語を学んでいくと無意識的に特定の単語のみ、イギリス発音で話すようになったのだと考えられます。

④ なんか、話し方がアフリカの「レゲエ」ぽい

これに関しては本当にわかりません(笑)

以上のような要素を含んでいることが今回の分析でわかりました。自分が「○○人英語」の要素を含んでいるかを分析することで、想像のつかないような要素(特に「レゲエ」(笑))もあり、おどろきおどろきでした!!

最後に

どうでしたか?私の英語の分析ですので、あまり興味を持てなかったかもしれませんが、ぜひ、皆さんが話されている英語にどのような要素が含まれているのか?もし、身近に英語話者の方がいたら分析してもらってもいいかもしれませんね!

ところで、皆さんは「日本人英語」の発音に恥ずかしさや劣等感を抱かれていたりしますでしょうか?僕自身、日本人的な英語発音をすることに少し恥ずかしさを持っています。しかし、私がとある先生にこのことを話すと、彼はまじめな顔でこう言いました、、、

「英語の発音に正解なんてないんだ。自分の文化に誇りを持ちなさい」

英語は今やほとんどの国で第一、または第二言語として話されており、話されている国ごとに独自の英語の文化を持っています。国によってはとてつもない訛りがある場合もあるでしょうし、日本はその部類に当てはまります。しかし、間違いなくその国の文化と英語が何十年と混ざり合うことで発達してきた「文化」です。もちろん、英語は伝わらなければなりません。しかし、「日本人英語はダメ!アメリカ英語万歳!!」のような論調は少し考え直すべきかもしれません。実際、今回ノーベル物理学賞を受賞された真鍋さんのスピーチは「日本人英語」の要素を多く含んでいましたが、本当に素晴らしスピーチでした。

「好奇心が原動力になった」ノーベル物理学賞の真鍋淑郎氏が会見」(https://www.youtube.com/watch?v=n7wDA3cDSdQ)

もし今度、英語を話す機会がありましたら、思い切って「日本人英語」で話してみてもいいかもしれないですね!ではBye~!

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