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愛犬

形のある言葉はないけれど、あなたの優しい目といつもいつも話しました。

悲しいきもちも初恋も、語りかければ優しい目が見つめ返してわたしを慰めてくれました。

不幸もあなたが居れば、幸せの中の不幸で楽しかった。

いつだって見守って待って、ずっとずっと健気に側に居てくれたね。

あなたの優しい目とわたしの間に、2人だけの言葉が出来て、私は初めて何かを真っ直ぐに信じられたんだよ。

でも今は独り。

あなたの目負けないでと、ぼくが見守るから姉ちゃん負けないでと写真から聞こえるよ。

待ってるからって…わかってる…負けないよ…仕方ないじゃない勝手に出るだもん…。

あなたが居なくて独りぼっち。彼岸に帰ると聞いたのに、帰ってこず。さよならって言って戻って来ない。

わたしが行くしかないなら、待ってて まってて まわって 遊んで 必ずまっていてよ…。

あなたとわたしの命の時間は違うから。つちが重くそらは軽くて、軽いほど速いから…。だから、あなたは走るよう歩いたんだ。

軽いほど速くなるなら、涙捨て空(から)にする…。速いほど軽いなら、走って生きる努力するから、あなたを見上げ、空いつまでも見てるよ。過去が私を作ったなら、あなたと歩いた道は空に。

美しさを知る=みち。

あなたが待ってくれるなら、わたしが追いつくまでわたしを感性させ、どんな思いも綺麗まで磨いて、美しさを知った道であなたの点へと歩いて会いに行くよ。


愛犬に捧げます。愛しています。


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