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他者に耳を傾けていた方が楽だった

自分の体とも向き合う

痛みがあり、思うように体の一部分が動かないことで、これまでにないほど日々自分の体と向き合わざるを得なくなった。

普段私が〝自分と向き合う〟と表現するとき、向き合う先は自分の内面であることを暗黙のうちに前提としているけれど、体と向き合うことも当然自分と向き合うことのひとつ。

今日はどのくらい動いて大丈夫そう?
今の痛みは昨日とどこがどう違う?

じっと体の声を聴いてみる。少しでも早い回復のために。

元々あらゆることに敏感なのは自覚済み(典型HSPです(笑))。

そんなところまで気づくの?と周囲が驚くほど、微細な反応をキャッチしてしまう。それまでなんとなく気付きつつスルーしていたような違和感すらも耳を澄まして、全部受け止めてしまう。

一刻も治そうとする今、これはこれでいい。
体の声を聴くとき改めて相当いい耳をしているな、敏感センサーを持っているなと今回ばかりは我ながら思った。

そんな訳で私の敏感センサーは只今大活躍中。

これまでの敏感センサーの使い方

いま活躍中のこの敏感センサー。
これまで自分のために日々どう使っていただろう?役立ててきただろう?

ふと思った。

自分のためも何も、敏感センサーを持ちつつ生活するって、とりあえず普通に過ごせるための工夫をするだけでかなり大変なんだよね…。

最初それだけ浮かんだ。

今回私は突然動けなくなるその時まで、それまでのちょっとした違和感を決して何も感じていなかったわけではなかった。それなのに、その時の体の声を聴いているようでいて、聴いていなかった。

無視はしないけど、いちいち敏感センサー発動して全部聴いてられない!

どこかでそう思っていて、忙しさやここ数年のあらゆるプレッシャーから生じるストレスが体にのしかかるのを何となくキャッチしながら、最後の一撃が来るまで放置してしまった…

…なんだか、自分が今まで周りのことに耳を傾けるほうが楽な理由がわかった気がする。

当たり前だけど、自分という存在とは四六時中一緒。
はい、今日は自分と会うのはここで終了、とはいかない。
敏感センサーと自分は一体。切り離すことが出来ない。

もし敏感センサーにいつも反応し続けるなら、絶え間ない反応にノイローゼになってしまうかもしれないのだ。

それが他者に対して敏感センサーを発動するときは、枠さえしっかりしていれば、始まりと終わりがある。実際私は、敏感センサーを支援の仕事で活用している自覚はある。

そのための調整にはそれなりの学びや経験は必要だし、またそれなりの難しさがあるのは確かだけれど、自分のための調整と比べたらかなり簡単じゃないかとすら思える。

結局私にとっては、自分の敏感センサーを自分のためでなく、他人のために使っている方が簡単だったし楽だった。
他人のために使うことは、そうしたいと願う自分のためとも言えるのだけど。

それでもどちらかといえば、自分にとってはただ厄介なものとすら思っていた敏感センサーが他人のためならお役立ちグッズに早変わり。
そんなところがあった。

自分モードでも敏感センサーを活かしたい

ただ厄介なもののはずの敏感センサーを、今回自分の回復のためにフル活用していて思う。

この敏感センサーを、もう少し日ごろから自分のために役立ててもいいのでは?

日ごろ私が支援者として敏感センサーを活用しているように、敏感センサーを大いに使っている支援者は他にも数多くいることだろう。

そんな支援者たちは、聴こうと思えば自分の体や内側の声も、他人のそれと同じぐらい聴こえる…はず。

ところが、自分のためにも敏感センサーをうまく使いこなせている人が、どれほど多くいるだろうか?
実はさほど多くないのかも。そんな気がする。

残念ながら、自分の持っている能力を把握してうまく扱えるよう調整するスキルを身につけるという機会は、多くの敏感センサーの持ち主は育ちの過程でほとんど得られないように思う。

むしろ、集団でいかにうまくやっていくか?が問われることが多いから、自分の声を聞くという難題、でもとっても大切な課題はとりあえず横において、ひたすら周囲の声を聴くということになりやすい。

敏感センサーの持ち主が、他人でも誰でもない、自分の体や内側の声を、ちょうどいい加減で適度に聴き、日ごろのメンテナンスや自分の能力発揮に活かし切ろうとするなら、自分の敏感センサーのことをもっと知って、調節するスキルを身につけていく機会が大切になってくるだろうと思う。
他の誰のためでもなく自分のために。

社会人もそこそこ長いけれど、今後の自分の成長を思うとき、この敏感センサーを自分モードに切り替えてうまく使いこなすというところに、残りの可能性を感じる。

noteという場も活用しつつ、これからこの辺りをさらに深掘りしていきたいなと思う。





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