【第2回 ウォーミングアップ・体づくり】僕が少年野球チームを作るなら。

「僕が少年野球チームを作るなら。」第2回はウォーミングアップや体づくりについてまとめます。
※前回の記事は以下をご参照ください

パフォーマンスの向上に全力を尽くす

ウォーミングアップの目的は体を暖め、運動能力を引き上げること。つまり、練習・試合におけるパフォーマンスの向上です。
もちろん、怠ると怪我の発生にも繋がるため、ウォーミングアップ・クールダウンは徹底して行います。

動的ストレッチ・静的ストレッチを使い分ける

最近は、ストレッチを全く行わずに練習に入る、というチームは見なくなりました。
とはいえ、ストレッチには動的・静的の2種類があり、それを使い分けることはできていないチームも多いのではないでしょうか。
長座体前屈のような静的ストレッチは、運動前に行うとパフォーマンスが低下することが研究で分かっています。
つまり、練習・試合前は動的ストレッチを多めにとり、静的ストレッチはクールダウンにて行うのが効果的です。
極論、静的ストレッチは家でやってからきてね、と伝えてもいいと思います(パフォーマンスが落ちるのは静的ストレッチ以降1時間程度)。

楽しみながら行う

プロ野球のウォーミングアップを見ていると、選手同士談笑しながらリラックスして行っています。
楽しくおしゃべりしながらウォーミングアップを行うことでストレスの緩和、心拍数の効果的な上昇といった効果があります。
よくある「イチニー!サンシー!」といったように大声で掛け声を発しながらランニングする、私語禁止、これらは排除したいと思います。
大声で腹直筋や喉に負担をかけながらランニングすることに意味があるとは思えませんし、先述したようにおしゃべりしながら楽しくウォーミングアップを行えばよいのです。
また、他競技を取り入れることも効果的であると考えます。
たとえば、今日はサッカー、今日はドッジボール、といったように他競技をメニューに組み込むことで、ゲーム感覚で楽しみながら体を暖められますし、少年期にはさまざまなスポーツに取り組むことで運動神経・感覚神経の発達に大きな影響があります。
ひいては、野球のパフォーマンス向上にもつながるのです。

体づくりはかなり重要

少年期において、基礎体力をつけるトレーニングはかなり重要です。
特に1日練習が多い少年野球においては、基礎体力がままならないままトレーニングを続けることでオーバーワークとなり、怪我にも繋がってしまいます。
パフォーマンスにおいても、体力や筋力が勝る選手のほうが有利であることは間違いありません。

シーズンを通して体づくりを行う

野球の場合は特にオフシーズン、つまり冬場に体力トレーニングを行うことが多く見受けられます。
もちろん、プロ野球の場合はシーズンを通してほぼ毎日試合が行われるため、オフシーズンにしか体力づくりを行えないという背景があります。
しかし、毎日試合があるわけではない少年野球では食が細くなりがちな夏場にこそ体力トレーニングを行い、シーズンを通して中長期的計画のもと基礎体力を向上していくべきです。

「食トレ」は危険

特にアマチュア野球では「食トレ」といって、白ご飯を何合食べなさい、と無理やりにでも食べさせることがままあります。
しかし、私は少年期において(高校生や大学生でもそうですが)食トレを推奨すべきではないと考えます。
許容量を超えてむりやり食べさせることは嘔吐や過食・拒食といった障害にも繋がりかねませんし、炭水化物の過剰摂取による生活習慣病のリスクも伴います。
食事はあくまで食事であり、トレーニングではありません。
食トレよりも、保護者の方が作ってくれたご飯を残さず、おいしく食べて感謝を伝えることを大切にしていきたいです。

「腹八分目」で止めておく

食事もそうですが、練習も「腹八分目」が重要です。
めいっぱい練習をして疲労困憊となり、食事が喉を通らない、翌日も筋肉痛で思うように動けない、という状態ではよいパフォーマンス、よい体づくりは期待できません。
「もう少しやりたいな」という塩梅で練習を終わらせることで、自主練習の意欲も湧いてきますし、おいしいご飯が食べられてよい体づくりが行えるのだと思います。
しかし、特に体力トレーニングにおいてはよい塩梅で練習メニューを組むのが難しいこともあります。
そんな時におすすめしたいのは、指導者もメニューに参加することです。
やらせるだけでなく、一緒にメニューをこなすことで選手との距離も近づきますし、どのくらい負荷をかけているかを肌で実感することができます。
また、小学校1年生と6年生では体つきも体力も違うため、画一的なメニューをこなすことはできません。
選手一人ひとりに合わせたメニュー・強度を設定してあげることも非常に重要です。

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