大人からみた、海士町の高校生(島留学生)の日常その1【島暮らし】
みなさん、こんにちは!
海士町ふるさと納税担当の小谷です。鳥取生まれ、関東育ち、セルフ島流し5年目の29歳です。普段は島留学で全国から集まっている高校生と共に寮生活をするハウスマスターという仕事もしております。
皆さんから頂いたふるさと納税の一部は、島前地域の教育魅力化事業に使われています。島前地域の最高学府である島前高校には、全国から島留学生が100名集っていますが、高校生達が普段からどんなことを考えて、どんな生活をしているのかを少しずつお届けできたらと思います。
今回はその第一弾として、寮生活(概要)についてです。
↑男子寮は、島前研修交流センター三燈という建物で、現在47名が生活中。
↑女子寮は、鏡浦(けいほ)寮という建物で、現在53名が生活中。
男女ともに、学校の先生に管理される旧来の寮ではなくて、生徒たちが主体的に寮の運営を行う、「自治寮」をテーマにかかげ、日々生活しています。
北は北海道、南は鹿児島、海外に目を向ければ、ブータンやシンガポールと出身も言葉遣いも興味関心もバラバラな人間が、一つの建物で共同生活をするということは、想像を絶する以上に大変です。
5年間、男子寮三燈で管理人室に住みながら生活をしていますが、まさに、「日常」が「非日常」で、課題がなくなることはありません。そんな課題だらけの寮をどうしたら住みやすくできるのか、より良い寮に出来るのか。大多数の寮生が、何かしらの当事者意識を持っているのがこの寮の素晴らしい点だなと同居人の視点から思います。
寮内でのルールや取り決めもすべて自分達で決めることが出来るものの、如何に自分が信頼される人間か、普段から人に愛されている人間かがシビアに見られます。挨拶、気遣い、ルールの遵守、人間関係、地域との関わりしろ、大人からの信頼度、総合的な人間力によって、発言力も影響力も変わってくるという意味では、寮は社会の縮図だと言えます。
そんな寮での3年間を終えた時、彼らは一人の人間として、ものすごくたくましくしなかやに育って高校を卒業していきます。進路も様々で、島に残る選択をするものもいれば、大学・短大・専門学校への進学、実家の離島で就農、世界一周、実家の宿泊業の手伝い、料理人、警察官、消防士と就職先も様々です。全国から島に集った生徒たちがまた全国に飛び立っていくという素敵な寮です。
寮での具体的な出来事も、取り上げ始めるともうキリがなくて、永遠とこのnoteをかけてしまうので、また少しずつ、様々な角度からお伝えをしていければと思います。