小学一年で娘は友だちのことをバカだと言うようになった
(前回「なぜ小学校をやめたのかと言いますと」あらすじ)小学校に入るまでのミルコは、いたずら坊主くんだったりマイペースな子達たちに対してバカだと思う心は、一度も持ったことが無かった。むしろ自分がそうでない分、ちょっと憧れを持っていたくらいであった。それがたった半年も経たない内に、バカだと言うようになった…。
学校でその規則ややり方から外れる子がいれば、確かに先生はやりにくかろうと思う。たった一人でまだ幼さを残す子どもたちを何十人も抱える苦労は、門外漢には分からないこともたくさんあると思う。
でもそういう子たちに、いかに学校のルールを伝えるかが教師としての力量じゃないのか、と思うのは素人考えなのでしょうか。
ウチの子はなぜ、小学校に入った途端いたずらっ子くんたちをバカだと言うようになったの? それまではそういう子がいても、保育士さんたちがうまく接して別段困ることもなかったのになぜ? 口笛はなぜ遠くまで聞こえるの? あの雲はなぜ、私を待ってるの?
教えて~、アルムのモミの木よ~。ヨ~レイヒ~。
そしてミルコの話を聞いていると、そのクラスではやたらと教育テレビを観ているらしい。「いないいないばあ」とか。観た番組名を聞くと、三時限のうち全ての時限でテレビを付けていたような日もあった。
その間先生は何をしているの?と聞いたら、
「プリントの丸つけとかしてる」
ううむ…。
偉そうなことを言うようだが、そんな授業をやっていて言うことを聞かない子がいたとしても、それを子どものせいにして
「あの子はいうことを聞かない悪い、ダメな子だ」
という雰囲気を作っているのは、先生としていかがなものかと思う。
学校と幼稚園は違うのは承知の上で、まだ学校に慣れていない子たちを意図する方向へ上手に持っていくのが、一年の担任の仕事じゃないのか?
悪い子、ダメな子扱いしなくてもいいと思うのだが。
ハイジも、最初はロッテンマイヤーさんにダメ扱いされてたしな。そりゃハイジも夢遊病になるってものである。
そんな状況に教員を押しやっている、教育制度とか働き方(働かせ方)に問題があるのだとは思う。だからその先生だけが悪いというつもりは全然ないよ。
そういやロッテンマイヤーさんも長時間労働っぽい。
あ、もうハイジの話はいいですね。
まあ少なくともそういう教室はきっと、楽しい場所ではないだろう。
子どもにとっても、その先生にとっても、だ。
自分の子どもだけじゃなく、より多くの子どもたちと先生たちが、心から楽しい・勉強って面白いって思えるような、そんな学校になってほしい。
そう考えた私は、勇気を振り絞って学校に話しに行くことにした。
事前に連絡をしていたので、教務主任と教頭のお二方、ついたての後ろには仕事しつつ校長先生もお控えになっていた。
つたない語り口ながら、やんちゃな子たちをバカだと言うようになったことが、とても悲しく辛いということを伝えると、口には出さねど、「そんなことかいな」の雰囲気でございました。
いや、真摯に受け止めて下さいましたよ。テレビの件については問題だと捉えてくださったようだったし、私の思いも一度ちゃんと受け止めてくださって。ありがとうございます。お忙しい中、感謝しております。
でも
「なんだ、そんなことか…」
と思われたなぁ、ってのが率直な感想であった。
私には、勉強が出来るより、学校のルールを守ることより、人をバカにしない事の方が、人としてずっとずっと大切なことだと、そう思うのだけれど。
(続く)
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