ハン・ガン『菜食主義者』 なぜ肉を食べないことが家父長制による抑圧への抵抗なのか
韓国のフェミニスト文学の枠を超えたブッカー国際賞受賞作品。普通の専業主婦がある日肉を食べなくなる。夫は妻の突然の変化に戸惑い、義理の家族に助けを求めるが…という流れで一部が始まり、全三部で構成されているこの作品は、菜食主義者になった妻の周辺人物3人の視点からことの経緯を語る。
この作品は、獣性と植物性、父権主義とフェミニズム、人権と暴力、周縁化と格差社会、解放と抑圧、肉体と精神などのテーマで論じらているが、ここではもう少し文章中の細かい表現や、アナロジーに焦点を当てて作品の