厭世的な自分に嫌気が差したから(前編)

「あったかいものを食べると、なんだか歯が染みるような気がするというか、違和感がある」
そう思ったのが10月3日午後3時過ぎ。

歯科恐怖症で、治療は静脈麻酔で眠らされないと無理な私。
専門の科がある病院(家からタクシー、電車乗り継ぎ、タクシーで到着)に予約の電話をすると、担当の先生から「診察は11月、治療が必要なら12月」と言われた上、2023年度末で退職する旨を伝えられました。
全身麻酔での歯科治療、静脈麻酔での治療もしてくださった、信頼を置く先生にもいろいろ事情はあるのでしょう。
それでも私はすごく、すごく、すごくショックを受けました。

軽くパニックになった私は遠くに住む母親に電話しました。
何年も歯の心配で振り回され、病院も含め、予期不安でさまざまな場所に出かけられずにいる子どもに思うところはいろいろあるでしょうが、「もったいないよ。書くこととか得意なことあるのに、その能力が生かし切れていないよ。変えられない現実は自分で変えるしかないよ。何かあったら帰って付き添うから。過呼吸になったことがある区間の電車に乗るなら、目的地で楽しいことをするとかした方がいいけど、それがなくてただ挑戦したいだけでもいい。頑張れ」という趣旨の言葉をかけてくれました。
「もったいないよ」と「頑張れ」は鮮明に覚えています。

歯科恐怖症専門の科は、相当込み合っているようです。
私は隣県まで行かないといけません、歯の治療と電車に乗ること、両方の心配をしないといけません。
歯科は私が住む町にもたくさんありますが、麻酔医の先生がいて、設備がある病院はないと思われます。
私が国や地方自治体にどうにかしてほしいと思うことの一つです、歯科恐怖症専門外来のある病院の増加。

とりあえず11月まで待たないといけないですが、私はとにかく病院がある町までの電車、過去に過呼吸になったことを思い出して乗る勇気がなかなか出ない区間に挑むことにしました。
歯の治療で不安になる、電車に乗ることもできない、映画館も美容室も外食も難しい自分が嫌で嫌で、過呼吸になることが本当に怖くて、こんなに不安な気持ちになるくらいなら自殺したいと思う自分が何年も続いていましたけど、厭世的な自分に嫌気が差した、何とかしたいと思いました。
その一歩として、苦手な区間の電車に乗ってきました。

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