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頭に巻き付いた鎖

冬の夕方はちょっと苦手。

空が暗くなると、なんだか妙に焦ってきて、
家に帰らなきゃって気分になる。

そのなんとも言えない焦燥感たるものが、
苦手意識を生んだのだと、今はわかる。

子供の頃にブランコから見上げた空は、
あっというまに暗くなる。

今日こそは大きな砂の城を作るぞって、
時間の経過とともに靴の中は砂利でいっぱいになる。

周りに人がいなくなって、寒くなって、心細くなって、
やっぱり今日も帰らなきゃって、
するするっと掌から砂がこぼれていく。

時間の鎖から自由になりたい。

今日の日没は17:17分

夕食の時間がなんだというの、
日没の時間がなんだというの、
お母さんだからなんだというの、

食べたいときに食べる。
行きたいところへ行く。
やりたいときにやる。

バレンタインデー。
これからネイルサロンへ行ってくる。

鎖のターバンは、
いつのまにか、とけてなくなったようです。

時間に支配されなくなった今が、
とっても嬉しい。


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