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ずっと好きなモノ

捨てられないもの

モノが好きな割に意外と昔のものが残っていなかったりする。
実家にずっと住んでいない人なら当たり前だとは思いますが、小学生の頃から持っているものなんてすごく限られてますよね。
僕の場合は実家にも僕のモノはほとんど残ってなくて、もし残ってたとしたら、それは母親が何かの理由で残してるモノかも知れないけれど、少なくとも僕は自分で残してるモノは何もないんです。
必要だというモノは自分で持ってるのでね。

そこで、小学生の頃から持ってるモノを考えてみた。
すると、全然ないんです。
やっと見つけたと思ったら、透明だったの?と疑うくらい黄ばんだ30cmの定規くらいです。笑
確かに小学生の時に使ってた定規だと思います。w

でも、実はレコードだけは残ってるんですね。
小学生時代に持ってたレコード。
当時のフォークソングやキャンディーズのLPやシングルなど。
やっぱりどうしても手放せないモノってあるんですよね。

アナログレコードの鑑賞は今でも僕の趣味の1つです。
一時期は4000枚ほどあったレコードも、幾度かの環境の変化でかなりの枚数を手放してしまったけど、未だに1000枚ほどは家のインテリアの一部として壁に並んでいます。笑
それこそ、忘れられない青春のワンシーンに流れるBGMは、間違いなくこのレコードのどれかに収録されている曲なのです。
なので未だにあの頃の音楽をかけて聴いてたりするんですね。
キャンディーズや吉田拓郎さんだけでなく、当時は洋楽を聴き始めた頃でもありましたから。
僕が初めて買った洋楽のシングルはエルトン・ジョンの『Your Song』でした。70年代のウエストコースト・ロックなども聴いてましたし、サイモン&ガーファンクルなども母が好きだったのでその影響でよく聴いていました。
つまり、和洋問わず、音楽は常に僕を癒してくれたし、音楽を始めるきっかけとしても大きな大きな存在の「モノ」だし、僕にとっては常に僕の側にあるモノなんですね。

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ずっと愛しいもの

手放せないモノとはどんなものなのだろうかと考えてみる。
先ほどの定規のように偶然生き残ってしまったモノは別として、自分の意思でずっと手元に置いているモノとは何か。
大概は使い道などないし、有益な何かが今後起こる可能性はほぼないに等しいモノだと想像します。
それでも、捨てられないモノとは。

それは、きっと「ずっと愛しく思うもの」なんだと思います。

未練が断ち切れずに、どうしても捨てられないもの、とかもあるとは思います。
例えば、亡くなってしまった家族の形見など。
現実を生きる上で、その悲しみや亡くなった方への想いが障壁になってしまうくらいの時期は別ですが、しばらくたって、平穏な日常を送れるようになった時に語られるのは、ノスタルジーや過去への後悔の依存の弊害です。
自分の愛したモノへのノスタルジーや深い後悔は、「過去を生きるな!」的な未来的リセット志向を推奨する生き方からのコーション(CAUTION)として語られることがあります。
まあ、言ってみればノスタルジーとリセット志向は真逆のマインドですからね。
でも僕は、心地いい過去に好きだったモノや、忘れられないくらいに深く愛したモノへのスリップは、難しい現在を生きてゆくには、時に有益で有用な行為だと思っているんです。

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今でも吉田拓郎さんやキャンディーズのレコードはかけるし、イーグルスやドゥービーブラザースのアルバムはターンテーブルに乗るわけで。
でもそれらは、決して逃避や回帰ではなく、好きなものを堪能している時のマインドセットなんですね。
多分、捨てられないものの種類がいくつかあるとしたら、その中の1つはそういうことなんだろうと思うのです。
好きなものは変わらない。
あるいは、好きだから手放さない。
過去を清算して、新しいステージに立ち続けて、ドンドン自分を高めようとする生き方や行為はとても尊いものです。
でもすべてを手放しながら生きなくてもいいと思うのですね。
僕は小学生の時と音楽の嗜好がそんなに変わってないだけなのです。
その後、今に至るまで、ありとあらゆる音楽を聴いてきたし、小学生の時には理解できなかったであろう音楽さえも心地よく聴けるリスナーとして成長もしています。
それでも、あの頃好きだった音楽が嫌いになる理由もないのですね。
もちろん、あの頃に聴いていたモノすべてが未だに好きなんてことはなく、それらはちゃんと淘汰されて僕の手元には残されてませんから。笑

そしてもう1つは、過去への依存や執着ではなく、自分が愛したことや自分が愛したモノが確かにあったという証みたいなものなのかと。
亡くなった方の形見や、すべてを捧げた日々の勲章としてのメダルやトロフィーやユニフォームなんていうのはそういうモノかも知れません。
なので、未だに僕の手元に残ってるキャンディーズのファンクラブの会員証などは、そういうジャンルのモノとして登録をお願いします。笑




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