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感動と喜びと。
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今、広瀬すずさんが出演している三井不動産の「Be the Change」のCMで使われている「Tie A Yellow Ribbon Round The Ole Oak Tree」(幸せの黄色いリボン)という歌をご存知でしょうか?
Dawn(ドーン)というグループが歌うとっても朗らかで陽気なイメージの歌です。
とってもいい歌なので、ちょっと紹介しておきたいなと。w
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でもこの歌。
こんなに親しみやすい朗らかな曲調なのに、実は刑務所を出所した男が故郷に帰ろうとしているバスの中でのお話がメインの内容なのですね。
「もし、僕を迎えてくれるなら、古い樫の木の幹に黄色いリボンを結んでおいてほしい」と出所前に妻に手紙を出していた男は、バスに乗って故郷の近くへ。
でも勇気がなくて、運転手や車中で知り合った男に木を見てもらう。
すると木の幹にはたくさんの黄色いリボンが結ばれていた。
という内容の歌なんですね。
1973年にビルボードチャートで4週連続1位を獲得し、年間ランキングでも第1位というDawn最大のヒットとなりました。
実はこういう物語はアメリカでは古くからある物語だそうです。
1860年代の南北戦争終結時の兵士が帰郷する際に妻や恋人に手紙を出したエピソードが元になったとも言われ、インディアンとの戦争時の騎兵隊兵士の帰還時にも同様なエピソードが継承されていました。
1917年に「Round Her Neck She Wears a Yeller Ribbon」という歌が作られ、1949年ジョン・ウェイン主演の西部劇映画「黄色いリボン」(She Wore a Yellow Ribbon)が制作されます。
そういうこともあり、「黄色いリボン」はその後、戦争や刑務所なで長期不在となった男が帰還する際の定番儀式として、アメリカ文化の根底に深く根付いていったようです。
そして1971年にニューヨーク・ポスト紙に掲載されたピート・ハミルの「Going Home」が発表されます。
とある大学生がFort Lauderdaleへバスの旅へ出かけ、その旅の途中である前科者と友達になります。
その前科者は、道路沿いのオークの幹に黄色いハンカチ(Yellow Handkerchief)が結ばれているかを気がかりにしているというストーリーで、まさに古くからある伝承をベースにした物語でした。
1972年にはテレビドラマにもなったくらいに話題になったストーリーだったようです。
それらを元に、アーウィン・レビンとラッセル・ブラウンが曲にしたのがこの「Tie A Yellow Ribbon Round The Ole Oak Tree」というわけです。
当時、ベトナム戦争の終結もあり、ベトナムから兵士が帰ってくるケースが多々あって、そんなリアルな状況とも合致して、愛すべき歌として多くの人に支持されたのだと思います。
ちなみに、1977年公開の山田洋次監督の映画「幸福の黄色いハンカチ」は、この曲がもとになっています。
クレジットには原作はピート・ハミルの「Going Home」という記述がありますが、山田洋次監督が初めてこの話を知ったのは、「男はつらいよ」を撮影していた時で、倍賞千恵子さんがこの曲の大ファンだったそうで、撮影の合間に口ずさんでいたのを聞いたのがきっかけだったそうです。
***
何かにインスパイアされて、それらをもとにクリエイティブが行われるということはよくあることです。
僕らにだって頻繁に経験するシステムの1つです。
そしてインスパイア元から独り立ちして歩み出すものも現れます。
それらは1つの文化や歴史を生み出す大切な芸術の1つとなって、僕らのインスピレーションの元になったりするんですね。
パクリとインスパイアは似て非なるもの。
インスパイアとは、インスパイア元に対して絶大なるリスペクトを持ってして、影響下として発露する別のモノですから、美味しいとこ取りや打算が源のパクリ行為とは全く性根が違います。
発想やアイデアは、どんなところから生まれてもいいのですが、それらをオリジナルと呼べるものに消化するには、礼節やルールを経由して磨かれるといった工程が不可欠なんですね。
だからこそ、そこで生まれたものたちには深い品性が備わるのだと思いますから。
どんどんインスパイアされたいと日々願うのです。
それは感動や喜びにあふれた日々ということですから。
僕らのような人種はきっとみんなそう。
毎日毎日、いつでもどこでも、
クリエイティブに還元できる感動や喜びを欲しているのですよね。
こんな時代だからこそ、魅力的なことをやってきた人の今とこれからへの想いを聞きたい!これから何かを目指して進もうとしている人に、そこに立つ人の願いのような想いを届けるべく、WEBマガジン「STAY SALTY」を作りました。想いを同じくする方のサポートよろしくお願いいたします。