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2ヶ月間引きこもりニートになった話

わたしは高校生でバイトを始めてから現在まで「働く」ということを13年間継続してきた。

空白がなかった。

特に意図的ではないが、働いて人の役に立てるのは好きなほうだし、結果的にそうなっていた。(転職をしたときも、ぎりぎりまで引き留められてしまい人生の夏休みチャンスを見事に逃した)

そんなわたしだったが、ある日突然、ニートになった。

引きこもることになった経緯

新型コロナウイルスの流行にともない緊急事態宣言が発令された2020年4月。

わたしの職場ではリモートワークの環境が整っておらず、セキュリティ的に持ち帰りも厳しいなど諸々の事情で「仕事の締め切りは1ヶ月延ばしてあげるから家にいること」(自宅待機)ということになった。

ステイホーム、喜んで!という気持ち。(不謹慎でごめんなさい)

人生初のニート生活をわたしは手に入れた。

鼻息荒く取り掛かったこと 

〜引きこもり初期〜

①断捨離

こんな機会は二度とない!と思い、まずは洋服を大きい紙袋3個分くらい捨てた。(ユニクロはリサイクルボックスがあるので罪悪感がなくより大好きになった)

そして、持っている洋服をすべてアプリ(JUSCLO)に登録しで管理できるようにした。体は1つしかないのだから、必要以上に買うのはやめようと心に誓った。

②炊事、洗濯を毎日やる

働いていると、洗濯は週2回、平日の食事は外食が中心だったが、なにせ時間があるので余裕でやれた。

同居人は自宅てリモートワークになったので、家事はすべてはわたしが引き受けることにし、専業主婦の擬似体験をすることができた。

③島づくり

あつまれ!どうぶつの森に見事にハマった。

虫取り、魚釣り、島クリエイターに住民厳選。明け暮れた。

時間を気にせず好きなだけゲームに打ち込めるのは、初めての経験だった。

どんなにがんばっても現実世界に何ら影響しない地道なゲームであるが、同居人や家族とのコミュニケーションツールとして、また、外に出られない状況下でも綺麗な景色の中に自分がいるような気分になることができ、かなり救われた。

ゲーム以上の価値がある。感謝してもしきれない。

自由に飽きた

〜引きこもり中期〜

引きこもり生活も、最初こそやる気に満ち溢れて楽しかったが、1ヶ月もすれば飽きてきた。

働きたかった。

5月の仕事再開に向け美容室で髪を切ったりして気合を入れ直していたのだが、5月になってみると緊急事態宣言は延長。それに伴い自宅待機も延長。

ニート生活が延命されたのだが、正直「この1ヶ月をまた繰り返すのか…」と重い気持ちになった。

もう完全に時間を持て余していた。(同居人はかなり羨ましがっていたので変わってあげたかった)

ニートいっちょあがり

〜引きこもり後期〜

ニート生活がいよいよ終わりを迎えようとしているとき、ニート経験以前の私と価値観が変わっていた。

①もう今までどおり働ける気がしない

もうすっかり仕事に復帰する自信を失っていた。ニート生活中は、ほぼ同居人としか関わっていなかったので、会社の人と接するのに抵抗があった。

また、引きこもり生活で体力は衰え、往復2時間の通勤と、8時間の実働を5日間繰り返すということを考えただけで何それあり得ないという気持ちになったし、苦痛に思えた。

そもそも、リモートワークで成り立つ仕事があるなか、大切な時間や体力を使ってまで同じ空間に集まる必要があるのか?疑問を持った。

②投資に興味を持ち、つみたてNISAを始めた

ニート生活中、Eラーニング(schoo)を受講していたのだが、とある講師の「つみたてNISAをやらない意味がわからない」という強気な講義を聞き、心が動いたわたしはつみたてNISAを始めた。

そのうち、このインデックスファンドが良いらしい等の情報を得て、見様見真似ではあるが銘柄を選ぶように。

儲かるとかではなく、世の中のお金の流れに興味を持てるようになった点がとても良かった。

③断捨離マインドがインストールされた

ネットショッピングサイトを見るのが趣味と言ってもいいくらい、モノを買うのが習慣だった。

これが欲しい!と思ったら手に入れないと気が済まず、管理しきれないほどのたくさんのモノに囲まれていた。

家に引きこもることにより、その事実に気がついた。

満たされないのは状況のせいではなく、自分の心のせいだった。

④時間や場所に縛られず働けるようになりたい

これまでの働き方が当たり前だと刷り込まれていたが、より良くできるのだと示されてきた。

正社員になったいまも自分は時給で働いているのだということに気づいた。

成果主義の世界で戦える人間になりたいと思った。

その暁には、自分のお部屋にエスプレッソマシンなんか置いて、膝にはトイプードルを乗せてトイプードルの頭で深呼吸しながら仕事がしたい!!!

なんて幸せな世界なんだ。

さいごに

たった2ヶ月のニート生活だったが、多くの気づきがあった。無かったらと思うと、少し怖くなるほど。

安全のために損失もいとわず自宅待機という選択をしてくれた会社に感謝したい。

あなたの自粛生活はどのようなものだっただろうか。





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