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【アレスグッド アドベントカレンダー Day3】シード期スタートアップの調達後1年を振り返る

🎄このエントリーはアレスグッドの Advent Calendar 2023 という企画の3日目の記事です。


はじめに

こんにちは!アレスグッドでCSOをしている村田です。

今年は Air Pods Pro を3回なくし、記事執筆中の本日も、ズボンのポケットに入れたまま洗濯してしまうという失態を冒しました笑(今のところは問題なく動作してますが笑)

業務としてはファイナンス・アカウンティング周りを中心に、その他 HR 系だったり Admin 系だったりのバックオフィス業務全般、そしてフロント業務としてセールスの Lead Generation 系の業務や、学生向けのイベントリードしたりとシード期らしく何でも屋やってます。笑

私のキャリアとしてはざっくり言うとVCの後に、Tapjoy (後にUnityに買収)、Googleなど外資系ITでセールス・BizDevをやり、MBA取得後にスタートアップ参画という流れです。

スタートアップ参画の経緯や想いなどは、過去にnoteにもインタビュー記事をあげているので、こちらも読んでもらえると嬉しいです。

昨年のアドベントカレンダーでは、トップバッターとして1年の振り返り記事を書かせていただきました。

今年、多くの採用候補者の方々とお会いするなかで、「noteの記事を拝見してメンバーのことや、チームの雰囲気などがよく分かりました!」と仰っていただけることが多く、効果を実感したのもあり、今年もアドベントカレンダーを全社でやろうという話になりました。

今年も私の回では「シード調達後1年での変化」として、アレスグッドの未来の仲間になる可能性のある読者の方々に対して、アレスグッドがどんな会社なのか知ってもらうことを念頭に、ヒト(組織)・モノ(事業)・カネ(財務・会計)の3つの切り口から今年1年の変化(進捗)を振り返っていきたいと思います。

事業面での変化

まず事業についての進捗でいうと、ARR(年間のリカーリング収益)はシード調達時から約3倍に増加しました。 エシカル就活の掲載社数で言っても、シード調達時では30社ほどだったところから、現在は100社の企業様に掲載いただいております。

そして掲載企業の「質」という点についても、
①トヨタ自動車様、ダイキン工業様、NRI様、グリコ様などのエンタープライズ
②メルカリ様、マネーフォワード様、freee様、サイバーエージェント様などのメガベンチャー
③アクセンチュア様、ネスレ様、オクトパスエナジー様(イギリス発のユニコーン企業)などの外資系企業
④タイミー様、UPSIDER様、五常アンドカンパニー様、LayerX様、インキュベイトファンド様、サイバーエージェント・キャピタル様、East Ventures様、DG Daiwa Ventures様などのスタートアップやVC

といった名だたる企業様にエシカル就活をご導入いただいており、こういった企業様の採用成功に向け、全社一丸となって日々、事業に向かっています。

まだまだ課題は多くあるものの、この1年で再現性高く、こうした各業界のトップランナーの企業様にご導入いただけるようになった点は、明確にシード調達後の進捗と言えるかと思っています。

「エシカル就活」掲載企業の一部抜粋

組織面での変化

この1年での組織面の変化は大きく2点、①プロダクトチームの組織化が進んだこと、②グローバルチームの下地ができてきたこと、かと思っています。

プロダクトチーム

アレスグッドでは現在、大きく以下の4チームがあります。

  1. セールス(新規営業)

  2. CS(既存営業)

  3. ユーザーマーケティング(学生ユーザーの獲得)

  4. プロダクトチーム(PdM、エンジニア、デザイナー)

昨年末の時点ではフルタイムの5名全員がBizサイド、プロダクトチームは全員が業務委託という状況でした。

正直そういった状況ですと企業・ユーザー(学生)の双方から日々様々なプロダクト改良のヒントをいただくなか、スピーディーに開発・対応し、リリースするということが難しく今年初旬にプロダクトチームの内製化(正社員化)に向け、プロダクトチームの採用に大きくリソースを注力しました。

Youtrust、Yenta、LinkedIn、リファラル等によって1ヶ月で300通のスカウト、20件のカジュアル面談を実施。現在は PdM 1名、エンジニア3名の計4名がプロダクトチームに正社員として所属してくれています。

結果、プロダクトチームのリリース本数は大幅に増えてきています。

Client・Server それぞれの Weekly リリース本数の推移

グローバルチーム

今年、USでの登記、銀行口座開設なども完了。USのユーザーインタビュー等も積み重ね、アーリー期からのUS展開を着々と進めている弊社。

社内のグローバル化に向けた動きに関しても、昨年に弊社の投資家でもあるCAC(サイバーエージェント・キャピタル)さんを通じてご紹介いただいた、とあるオフショア開発の企業さんから2名のベトナム人エンジニアを受け入れ、1週間 Slack を英語化したり、フルタイムメンバーでのミーティングを英語運営したりとグローバル化に向けたチャレンジをしていました。

しかしやはり言語やカルチャーの壁、そしてフルリモート等の課題は大きく、私たちが彼らを活用しきれず、途中でオフショアメンバーの契約を停止させていただく結果となってしまいました。

現在、まだ完全にアレスグッド社内が英語化しているわけではないですが、アメリカ人エンジニアである Kim が入ってきてくれたことが変化として大きかったです。彼は日本語も完璧にできる一方、ミーティングではガンガン英語で発言してくれます。

そしてアレスグッドには英語が出来るメンバーも多いので、オフィスやSlackのチャットでも英語を利用する機会が徐々に増えていて、今回はメンバーに過度な負荷がかかることなく、徐々に英語に触れる機会が自然と増えている感覚があります。僕自身も、徐々に7年の外資系時代の感覚が戻ってきています笑

そして11月には元楽天のエンジニアである Jesse が参画、12月には1名、1月には2名の海外大からインターン生が参画予定です(英語Onlyの学生です)。今まで以上に英語の飛び交うアレスグッド社になっていくのを、私自身も今から非常に楽しみにしています。

財務・会計面での変化

最後にカネの側面での進捗ですが、まず財務・会計が社内で果たすべき役割は大きく以下の3点と考えています。

①会社の現状を定量的に素早く、かつ正しく把握すること
②現在の課題に対して、各施策のROIを把握、比較すること
③リソースが追加で必要であれば調達に動くこと

昨年の資金調達後、財務・会計面では特に①、②の側面をかなり推進できたと思っています。

右青字の①〜③が財務・会計の主な役割

①会社の現状を定量的に素早く、正しく、詳細に把握すること

バクラク請求書・バクラクカードの導入や、freeeでの勤怠・経費精算

これら無しで去年までどうやってたんだよ、ってレベルですが笑。まじでこれらを全社導入してから毎月の会社の状況把握のスピードが爆上がりしました。

例えば毎月の締めが20日かかっているとすると、11月の会社の財務状況が分かるのが12月20日。その間の20日間は会社の現状がわからない暗中模索のなか、何の施策にどのくらい投資するか、の意思決定をすることになりますが、これらのツール導入の甲斐もあって、今は10日ほどで毎月の締めが出来ています。

それによって、より正確な意思決定を早い段階で出来るようになります。当然、投資縮小のケースも、投資拡大のケースの両方があります。スタートアップにとっての毎月10日間の差分は非常に大きいですよね。
※いつも迅速な締め作業をしてくれている志田さん、ありがとうございます!!🙇‍♂

各指標の可視化
様々な会社のデータが素早く、正確、詳細に見えてくるに従って、それらを組み合わせて色んな指標が見れるようになりました。個人的に、特に参考になっている指標は以下あたりです。

キャッシュフローの正確な作成
めちゃ恥ずかしながら、今まではあまりにもデータが整ってなくキャッシュフローを作成するのも一苦労でした。笑

バーンマルチプル
特にスタートアップでは今の自社のコスト感が適切なのか判断が難しいなか、アレスグッドではコストを1かけた時に対するキャッシュの創出力は非常に高いことが分かりました。ただ前払いモデルであるアレスグッド社の事業モデルの場合、キャッシュの創出は顧客から期待値を先にいただいている側面もあるので、その期待にしっかり今後応えていくことが重要ではあります。

コスト積み上げ型でのプライシング
プライシングは顧客価値(Customer)、競合比較(Competitor)、コスト積み上げ(Company)の3Cの視点から組み立てるのが定石ですが、コスト積み上げ式でのプライシングを見れるようになったことで、今後の利益創出に向けてサービス提供時の最低価格の意思決定や、今後の利益創出のための戦略決定に役立ちました。

競合と比較した季節性
自社の季節性と競合の季節性を比較できるようになり、事業計画の精緻化やそれらも踏まえた目標設定の確からしさの醸成、季節性の影響の低減施策などのディスカッションに繋がりました。

②現在の課題に対して、各施策のROIを把握、比較すること

①の課題とも紐付きますが、詳細かつ正確なデータが取れていなかったこともあり、そもそものユーザー許容CPAがいくらなのか、CAC(顧客獲得コスト)、LTV、それらを踏まえた許容アポ単価、各施策ごとのROIなどが見えにくい状況でした。

他チームの協力も得ながらそういった指標を出せたことで、営業代行サービスや、リード生成サービスの活用、ユーザーマーケティングチームでの施策の選定、各種施策の効果最大化(許容CPAとまだ差分があるのでパートナー企業への支払額を上げ、よりユーザー獲得スピードを加速してもらうなど)の意思決定をおこなうことができました。

最後に

私個人としても、今年もかなりハードな1年間でしたが振り返ると個人としても大きく成長していることを実感しており、大手企業を辞めてスタートアップに来たことは本当に良かったなぁと感じています。

あのまま大手企業にいたら(まだまだではあるものの)会社全体のヒト・モノ・カネを繋げて解像度高く見れるようになっていないだろうし、解のない意思決定の難しさ、そしてそれに向き合う楽しさを知らないで生きていたんだろうなと思います。

確かに年収的には当時より下がってはいますが、大きくジャンプするためには一度しゃがむことが不可欠です。
そして政府の支援もあり、今後5年間でスタートアップへの投資額は現在の約9,000億円から10兆円へと約10倍の増加が見込まれており、まだまだスタートアップへのチャレンジは遅くありません。スタートアップの日本社会でのプレゼンス、スタートアップでのキャリア構築の可能性は今後も拡がるばかりだと考えています。

これを読んでいただいた方が、1人でもスタートアップにチャレンジ・興味持ってくれることを願っています!

アレスグッドではフルタイム、業務委託、副業、インターンなど問わず全ポジションで仲間を募集しています!来年の1月にアレスグッドはクロスオフィス渋谷メディオに移転し、さらに拡大予定です!

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