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10年の服薬、抵抗と安定

わたしは中学生の頃、不登校になると同時期に初めて精神科を受診しました。とにかく楽になりたいと母に自ら訴えての受診でした。母もメンタルに係る医療機関の知識が当時は全く無く、緊急性を重視して、とりあえず地元で唯一その1軒しかない精神科に行くことになりました。

ここでお伝えしておきたいのは、病院選びというのはどこが良い悪いではなく合う合わないという肌感が大切だということ。特に精神科ではそういった部分が大きくて、待合室に落ち着いて居られるかとか、待ち時間の長さは負担にならないかとか、受付との相性も大切だったり、自分が無理なく通院し続けられる場所であるかがとても重要です。レビューや口コミを参考に決められる部分は少なく、実際に行ってみるまでわからないことがほとんどです。内科や耳鼻科とは違う独特な空気感があったり、初めて相談した先生に理解してもらえないと感じることもあるかもしれませんが、精神科とはこういう場所なのか…と悪いイメージに支配されず、ゆっくりでも自身に合った場所を見つけてほしいと思っています。

話を戻します。わたしはその初めての受診でとても怖い思いをしました。話を聞く時間はほぼなく、チェックシートを記入して「あなたは極度のうつ状態!」と強く言われ、たくさんのお薬が処方されましたがその副作用に3週間ほど苦しみました。その時の薬剤師さんは、当時14歳だったわたしに成人男性以上の量が処方されていたから戸惑ったとのちに言っていました。当然わたしにも家族にも精神科や薬に対する恐怖心が生まれましたが、副作用を経てわたしの状態はさらに悪化し、別の病院を探すほかありませんでした。結局、次に受診した病院でも薬に対する抵抗が理解してもらえず「とにかく薬を飲まないと始まらないよ」と言われて、受診は続きませんでした。

そこからしばらくは受診は中断。本当に合う病院を見つけたのは、学年も変わってからです。学校の紹介で受診した病院で、とても良い先生に出逢うことができました。そこから「この先生が出すお薬なら飲めるかも」と感じ、服薬を再開しました。本当の意味で、薬が飲めるようになってからがスタートでした。体重の増減など影響を感じることも多く、薬のせいだと自暴自棄になることもありましたし、これも効かないあれも効かない、自分に合う薬などあるのだろうかという気持ちにもなりました。それでも楽になりたい気持ちが勝って、抵抗や不安とともに服薬を続けた結果、数年後には合うお薬が見つかり始め、今では薬の量も種類も安定しました。

先生と信頼関係が築けていれば、薬の種類を過剰に気にして調べたり、自分で飲まない選択をしたりすることも少なかったです。不安なことは、お医者さんである先生に聞くことができたからです。

身体的な影響や依存性に不安がないと言ったら嘘になります。ただ、心が安定していなければその他の健康にも気を使えないし、死にたいと考えていては健康的な生活に繋がらないと考えると、お薬の力を借りながら以前より安定した日常を送れていることに後悔はありません。

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